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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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平成21年度第6次調査阿津賀志山防塁現地説明会②

 説明会資料によると、この調査はまだ国の指定になっていないところを史跡指定にするために行っているとのことだ。
 ブルーシートを頼りに、現地の調査地点を確認し、説明資料の調査地点の図を照らし合わせる。


平成21年度第6次調査阿津賀志山防塁現地説明会②_a0087378_6501458.jpg
 重機が入っている溝が、南側から二重で続く防塁の外側の溝だと思う。その先のブルーシートが、説明資料の3T部分と思われる。

 その上方に見えるブルーシートが、1T地点だと思う。

 ということは、重機の奥の丘の部分は、防塁の内側の土塁で、2Tの調査地点は、その裏側になっているということのようだ。


平成21年度第6次調査阿津賀志山防塁現地説明会②_a0087378_6472172.jpg
 こちらから見える3T地点の調査からは、南西に向けて堀は段々深くなっていくのだが、西側にそれていって、河川沿いの湿地帯に落ち込んでいくような感じらしい。外側の土類は存在していなかったと推定しているようだ。


平成21年度第6次調査阿津賀志山防塁現地説明会②_a0087378_6582846.jpg
 1Tでは、上幅5.5m以上の堀が検出されたという。西の法面が2.1m深さが1.2m、底面幅が2.2m以上ということのようだ。
 何度か埋没が繰り返されて自然に埋まっていった現況のようだ。崖近くの土塁の存在は確認できなかったという。


平成21年度第6次調査阿津賀志山防塁現地説明会②_a0087378_656950.jpg
 2Tは見えない内堀の土塁の奥だが、この土塁は、上幅約3mでは、高さ80㎝とのことだ。堀は、上幅5.5m以上、底幅1.7m、深さ1.2mとのことだ。土塁部分の土が、掘り込まれた層と逆転して積み重なっていることから、この土類は、掘りを掘ってはその脇に積むというように、順序に積み上げて土塁を築いたと考えているようだ。


 この遠矢崎地区の阿津賀志山防塁あたりが、なかなかイメージできなかった。それは、ここが、二重堀から一重掘りにかわる地点だということと、二重堀の部分も外側の土塁はないという予備知識がなかったためだったようだ。
 今回そのことが納得できたということですっきりした。
by shingen1948 | 2009-11-16 07:08 | ◎ 奥州侵略の路 | Comments(0)