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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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会津坂下宿街並み

 最近、「懐かしいと感じる街並み」が気になっている。
 町の活性化のために、それが破壊されていくことを目にしているのだが、自分の中で懐かしいと感じる街並みが漠然としている。それで、充分に散歩の時間がとれない時には、何となく懐かしいと感じる風景を切り取ってみることにしている。
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 会津坂下町には何度か来ているのだが、ほとんど散策したこともない。少しだけ時間的なゆとりがあったので、旧街道あたりの景色を確かめてみることにした。

 ここ坂下(ばんげ)は、会津の主要都市の一つで、会津若松市、喜多方市、会津高田町、柳津町までいずれも12km(3里)であり、俗に『坂下の馬鹿三里』といわれているという。ただ、会津若松市からも各都市は、12km(3里)であったような気もする。それなら『会津の馬鹿三里』でもよさそうに思うが、……。
 また、会津五街道の1つである越後海道の最初の宿でもある。
 越後海道は、現在の会津若松市と新潟県の新発田市を結ぶ越後街道で、江戸時代に発展した交通の要所の一つだ。
 この街道は、会津と日本海側を結ぶ重要な街道で、村上藩と新発田藩の参勤交代や海産物を会津地方に供給するルートだった。街道に平行するように流れる阿賀川は、新潟まで続いているので、舟運の発達によって北前船で大阪や京都と多くの物資や文化がもたらされ、会津坂下町の経済に大きな影響をもたらしたともいう。
 人口は公には2万人とのことだが、店の人に話を聞くと、人口の減少で2万人を切ってしまっているとのことだ。


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 創業寛政2年との看板を掲げる醤油味噌醸造蔵元の店を見つけた。
 
 家に戻って確かめると、都会のお酒好きの方々には、この向かいにあった廣木酒造が有名らしい。確かに、ここも趣のある店構えだった。せかされて、写真を撮り逃したのが残念。
 ここも、創業は江戸時代中期の文政年間と聞く。


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 旧街道の坂下宿の外れに諏訪神社がある。ここで旧街道は北に折れて新街道と重なって進むことになる。 恐らくこの宿をみつめてきた神社だろうが、詳しい案内はない。
 家に戻って詳しい案内ができない状況が分かった。会津若松市の由緒ある諏訪神社の社伝とかかわるようだ。
 創建年は不詳だが、嘉禎元年(1235年)に祀るとするものもあるらしい。しかし、この会津若松市の諏訪神社社伝では、会津に正式に諏訪社が勧請されたのは永仁2年(1294年)に、芦名盛宗が信濃国より勧請したとある。したがって、会津地方最初の諏訪神社以前は、土民信仰の対象のものであったと考えられているということらしい。
 新編会津風土記では、この神社は、北側の古町地区→日月神社のあたり→新町の角(領主加藤嘉明の時の寛永8年(1631年頃)と遷ったという。
 それが、例の明治17年の会津三方道路開削の時に現在地におさまったということらしい。この地なのかこの神社なのか不明だが、元禄14年(1702年)という灯籠があって、少なくとも300年以上前からこの街を見つめいていたことは確実なようだ。
 昭和の半ば頃までは、祭日には中央通りから神社境内にまで露店が並び、この広場に見世物小屋が建ったという。サーカスの興行もあったという。


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 建物の前面看板がその建物と一体化していたり、細かい飾り細工がしてあったりする建物は、新しい建築物ではあろうが、古い町並みに溶け合ってよく似合っている。


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 この街は、明治以降も河沼郡役所がおかれ周辺地域の中心的役割を担っていたということだ。その郡役所置かれた場所は現在公園になっている。
 坂下代官所が置かれたのもここらしい。
 会津藩祖保科正之公入部後の天明2年(1782年)坂下村に郷役所が置かれ、天明8年(1788年)に下荒井村に郡役所が置かれてその配下となり、ここに代官所が置かれ、坂下組と牛沢組を統括したという。明治以後は河沼郡役所が置かれて、大正15年まで機能していたらしい。
 昭和40年代までは、ここに県の出先機関が置かれていたが、それらが会津若松に統合されて、跡地を公園整備したという。
 散歩をするのには、諏訪神社にも、この公園にもちょっとした案内がほしい。分かる範囲で、曖昧なことは曖昧のままでいい。
by shingen1948 | 2009-08-16 05:00 | ◎ 地域散策と心の故郷 | Comments(0)