地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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「つみきのいえ」視聴記録

 つみきのいえ/エキサイトシネマ

 「福島県文化センターマンデーシネマ」で、第81回アカデミー賞受賞作品である「おくりびと」と「つみきのいえ」を上映するというので、出かけた。
 「おくりびと」は受賞前に映画館で観ていたが、短編アニメ映画賞を受賞したという「つみきのいえ」はまだ観ていなかった。ニュースでその断片は観たことがあったが、その内容を知る機会もなかったのでありがたかった。
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 「つみきのいえ」は、12分という短い作品だ。線の揺らぎがどこか懐かしい。
 昔、もう使わなくなって久しい8ミリ映画撮影機を息子がみつけて、アニメを作りたいので何とかできないかといわれたことを思い出す。自分にはもうその術はなく、息子はあきらめたが、作品自体はともかく、あの時うまくいけばこんな線の揺らぎだったのかなと思う。

 この作品は、セリフも説明もないが、描かれる物語は心にしみこんでいく。
 そこは、水面がどんどん上がってきてしまう街で、ここに住むおじいさんが、積み木のように新しい家を積み重ねてはずっとそこに住み続けている。海面が上がってくると、おじいさんは上へ上へとレンガを積み上げていく。
 今も、床が浸水してきはじめている。おじいさんは、今の家の屋根に上がって、一つ部屋を積み重ねるため、せっせとレンガ積みの作業をしている。

 老人は作業中にパイプを落としてしまい、それを拾いにもぐっていくと、そこには過去の思い出の生活が詰まった空間がある。この積み木のように積み上げられた家は、過去のあたたかい家族の思い出の積み上げによってできあがった家で、もぐるたびに、更に過去の思い出に出会う。

 まず、おばあさんを看病したふたりにとっての最後の空間があり、その前に、みんなで記念写真を撮った空間が、……。そして、その前の娘の彼がはじめてやって来てとまどいながらも握手した空間が、……。そして更に、その娘と過ごした日々の空間が、……。
そして、この家の一番下には最初に建てた家がある。そのドアを開けると、輝いていた二人の初々しい生活空間が、……。

 戻ってきた今の生活空間は狭いのだけれども、壁に掲げられた額の中には、具体的には描かれていないが、それぞれの時の思い出が掲げられていているはず。
 その中で、おじいさんはいつものように食事をするが、そこにはふたりぶんのグラスが出ていて、チンとグラスを合わせ乾杯する。

 もし、息子の夢がかなえられたら、一本は3分だから完成品は数秒だったはず。質を追求しなくても12分もの長い作品は夢のまた夢で驚異的な長さだったはずだ。
 つみきのいえは、家族の絆がしっかり詰まった家だったし、映画は12分もの長い完成作品だった。

「つみきのいえ」の映画詳細、映画館情報はこちら >>



 エキサイトシネマ作品のあらすじと解説内容

 作品のあらすじと解説
 第81回アカデミー賞 短編アニメーション賞受賞。加藤久仁生が贈るハートウォーミングアニメーション。
 まるで「積み木」のような家。海面が、どんどん上がってくるので、家を上へ上へと「建て増し」続けてきました。そんな家に住んでいるおじいさんの、家族との思い出の物語。(作品資料より)
 キャスト&スタッフ
 監督・アニメーション:加藤久仁生
 製作年 : 2008年
by shingen1948 | 2009-06-24 05:01 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)