人気ブログランキング |

地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

「平泉―みちのくの浄土」展②

 展覧会では、平安時代後期の仏教文化の粋を集め、国宝、重要文化財などの仏教美術の名宝や歴史資料が展示され、平泉を中心とした質の高い仏教文化を紹介するという。

 奥州藤原氏の理想郷である争いのない平和な世界「浄土」は、会津の文化へ対峙して霊山を中心として築き上げようとした文化の精神や、恵日寺を中心として掘り起こそうとしている文化の精神と共通する文化である。
a0087378_4401068.jpg
 そのことを感じたいという思いに応えようとでもしているように、展示会では、第一部で、東北各地の仏像を展示している。しかも、勝常寺の薬師如来が、日光・月光菩薩とともに三尊そろって鎮座する。

 パンフレットには、東北地方で国宝に指定される仏像は、中尊寺金色堂の諸仏と福島県・勝常寺の薬師三尊像だけだが、両寺の仏像が同時に展示されるとなっている。
 今回の展示会のよさは、それだけではないと思っている。それは、仏と同じ空間で拝むことができたということだ。
a0087378_4433562.jpg
 勝常寺の薬師如来は、福島県立博物館でもガラス越しだった。それが、今回は、準備された椅子に座り、ゆっくりと月光・日光菩薩とともに如来と30分程対面することができたのだ。これだけでも、今回来たかいがあったと思うのだ。

 この仏について「勝常寺と徳一~みちのくに大き仏あり」 (歴書ブックレット)をもとに「仏教の民衆化を探る」「恵日寺を中心とした仏教文化を思う」の二つの記事で整理した。
 それから1年になる。

 少し残念なのは、混雑していて、静かな空気の中とはいかなかったことだ。しかし、考えてみると、この仏が暮らす寺は、現世的な御利益を願う人々で賑わっていたはずだとも思う。美術品として展示されるべきものではなく、その尊さを振る舞う現役のはずで、そういう意味では、それなりに味わったことになるのかもしれないとも思う。
by shingen1948 | 2008-11-25 04:52 | ◎ 信仰と文化 | Comments(0)