地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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映画視聴記録「おいしいコーヒーの真実」

おいしいコーヒーの真実 | ウーマンエキサイトシネマ
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 福島フォーラムで9時25分から上映された「おいしいコーヒーの真実」を観た。
 映画はエチオピア州南部のオロミア州コーヒー農協連合会のタデッセ・メスケラ氏を追いかけるかたちで進行していく。
 メスケラ氏は、1999年にオロミア州コーヒー農協連合会という共同組合システムを設立する。氏は生産地だけでなく、ロンドン、アメリカのコーヒー見本市を飛び回り、公正な取引を求めてフェアトレード商品を売り込む。

 テーマは明確で、本篇は、予告編で訴えることの検証のようなものだ。

 世界では、一日に20億杯以上のコーヒーが消費されている。
 我々がコーヒーを飲むとき、おおよそ1杯330円のコーヒーの代金を支払が、豆をつくる1次生産地にいくのは3円~9円でしかない。
 タデッセ・メスケラ氏がそのことを住民たちに説明する。彼らにとって、私たち消費地域の世界は別世界で、理解できない。

 この生産する地域の生活と消費する地域の生活を交互に映し出し、この矛盾を追及する。
 消費地域では、スターバックス・コーヒーで店長になって喜ぶ女性と1日0.5ドルの報酬で黙々と働くエチオピアの女性たち。バリスタ・コンテストの審査風景と、コーヒー豆を製造する人々の姿が交互に描かれる。供給する地域では、飢餓が深刻な状態で、誇りを持てないだけでなく、生活できない。

 この矛盾を、先進国は援助で憐れむことで解決しようとする。しかし、生産地域は、他国の援助ではなく、貿易で自立したいと訴える。公平な競争の下での貿易だ。
 国際商取引でアフリカの取り分があと1%増えれば、現在彼らが援助で得ている5倍もの金額が生み出せるという。

 純粋に、生産者と消費者が共存するシステムにならないのは、その間に介在する取引の関係で、価格はニューヨーク商品取引所が決定するコーヒーの先物相場で決まる。
 コーヒー農家が生活できるかどうかではなく、この価格を基準に、企業は利益を生むためシステムが機能する。エチオピアから欧米の焙煎業者の手にコーヒー豆が渡るまでに6種類の中間業者が介在するという。

 利益優先の仕組みは、コーヒー生産者に、生活が成り立つため、利益優先に麻薬を育てる実態に走るしかなくなる。
 私たちは、コーヒーを飲むとき、どこで誰がどのようにつくったかを知らずに至福の時を楽しんでいる。そして、知らないことで、どこかの国で人権を踏みにじっている。
 しかし、誰もそこに追い込んでいるという自覚はない。ただ、なんとなく、あちこちでこのような矛盾があるなとは感じてはいる。

「おいしいコーヒーの真実」の映画詳細、映画館情報はこちら >>



 エキサイトシネマ作品解説内容

 作品のあらすじと解説

 一粒のコーヒー豆から、世界の仕組みが垣間見えるドキュメンタリー
 コーヒー豆を世界中に輸出するエチオピア。だがこの国のコーヒー農家は、未曾有の困窮に瀕していた。どうして彼らは、子供に教育の機会を与えられないばかりか、餓死させてしまうほどに貧しいのか…。苦しい農民たちの生活を少しでも向上させようと、精力的に活動するオロミア州コーヒー農協連合会代表のタデッセ・メスケラ。孤軍奮闘する彼を追ううちに、コーヒーが生産者から消費者にたどりつくまでの長い道のりが見えてくる。
 親から受け継いだコーヒー畑を、丹精込めて手入れするエチオピアの人々。しかし彼らは、消費国でコーヒー1杯がいくらするのかを知らない。世界的な相場がわからない彼らは、収穫期にやって来る買い取り業者に、法外に安い値で豆を渡してしまう。さらに国際コーヒー協会の破綻により、01~03年の価格は過去30年間で最低のレベルにまで暴落。コーヒーが主産業のエチオピアは、ついに飢饉に陥ってしまう。やせ細り、生気を失ったコーヒー農家の子供たち。それに対し、消費国でコーヒーにまつわる仕事をしている人々の笑顔は、なんとも無邪気で幸せそうだ。この両者をカメラが何度も行き来することで、同じ地球上にありながら相容れられないふたつの世界が、見事に対比されていく。フェアトレードの必然性を再認識させられる、良質ドキュメンタリー。


キャスト&スタッフ
 監督・プロデューサー:マーク・フランシス/ニック・フランシス
 出演:タデッセ・メスケラ
 配給 : アップリンク
 ジャンル : 洋画  | ドキュメンタリー
 製作年 : 2006年
 製作国 : イギリス=フランス
 上映時間 : 78分
by shingen1948 | 2008-11-11 04:07 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)