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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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映画「靖国」上映問題について

映画「靖国」上映問題について整理しておく。

 まず、映画「靖国」上映問題にかかわっても切り抜いたものの見出しを羅列してみる。
○ 靖国を来月上映~大阪の映画館「客観的内容」
名古屋は先送り・自主上映を検討「社民党」
              首相「中止、遺憾」(2008.4.3 「朝日新聞」)
○ 映画靖国の上映中止 公開して議論を
                映画評論家「山根貞男」(「朝日新聞」文化欄)
○ 靖国上映中止 表現の自由が危うい(2008.4.2「朝日新聞」社説)
○ 「靖国」上映すくむ空気
   〈「圧力なかったが総合的に判断」議員向け試写会が影〉
   〈訪問・ブログで抗議活動~見ていないが「反日的だ」
             ~「反靖国派増える危機感」〉
〈嫌がらせ、予想していたはず、中止の本当の理由見えぬ 「李纓監督、とまどい語る」〉
(2008.4.4.「朝日新聞」時時刻刻)
○ 福島フォーラムで「靖国」7月上映方針

そんな中で、次の芸術文化振興基金の基準に関わる論が、説得力があると感じた。
 『映画「靖国」問題を考える~中立追求は本末転倒』という元文化庁文化部長寺脇研氏(朝日新聞文化欄)の論である。

 氏の論の前提は、「芸術文化は多様であり創造性が不可欠で、表現の自由が保障されないと豊かな内容の作品は生まれない。」ということだ。
 そうはいっても、公費助成は、作品内容の評価をせざるを得ない。しかし、その評価要素に政治的中立を加えてはいけないというのだ。この要素を加えれば、当然題材や描写が限定されてしまい、表現の自由を制約してしまうというのがその理由だ。
 だから、芸術文化振興基金は、「政治的、宗教的宣伝意図を有するものを」除外するに留めているというのだ。
 ここで、稲田氏の「公的助成金が出ている事への疑問」の論拠は明白に崩れる。

 この論の具体例がいい。
 特定郵便局の話を核にする映画は、郵政民営化が重要な政治対立点になっているときには中立ではないが、OKになるという。特定の寺院や教会を舞台にしてもいい。
 常に賛否旅論に配慮した映画、特にドキュメンタリーは、人の心を打たないという感覚もいい。
 政治的中立が疑われる映画に対して公費助成を禁じるなら、芸術文化作品に直接助成することが不可能だとする。

 どうしても政治的中立を求めるなら、作品製作に対する直接助成は中止し、間接的な映画振興支援方法に切り替えるべきだとする。いろいろな提案の後、今回のような理由や興行面での採算不安から上映映画館が見つらない作品のための公費上映施設の用意するのもいいとした。表現の自由が侵されるよりよほどいいからだと締めくくって小気味よい。

 この論を基に、切り抜きを読み直す。

※ 平成20.11.22追加

 11月22日、 産経新聞は、「靖国」助成適否問題受けて映画製作助成を文化庁に一元化したことを伝えた。

 独立行政法人「日本芸術文化振興会」による映画「靖国 YASUKUNI」への助成の適否が問われた問題で、文化庁が今年度いっぱいで同振興会芸術文化振興基金の映画製作活動向け助成制度を廃止し、平成21年度から事業を同庁に一元化することが分かったとのことだ。

 「靖国」をめぐっては、作品内容の政治色が問題視されたため、文化庁としては作品の政治性や宗教性に関するチェックを厳格化する狙いがあるという。
 自民党の有村治子参院議員が国会で、文化庁に助成のあり方をただしていたことに対する解決策と思われる。「靖国」への助成金支出の“不手際”を同庁が事実上認めたということだ。





産経新聞記事内容

『映画製作助成を文化庁に一元化へ 「靖国」助成適否問題受けて』(11月22日7時23分配信 産経新聞)

 「靖国」は靖国神社を題材に、中国出身で日本在住の李纓監督が製作。事前に「反日映画」として報じられたこともあり、今春の封切り時には、抗議活動への懸念から上映を中止する映画館が相次いだ。

 基金は昨年4月、映画製作会社に750万円を助成したが、主要キャスト2人が靖国神社を相手取った訴訟の原告であることが判明し、自民党議員らから「『政治的、宗教的宣伝意図がないこと』といった基金の助成要件を満たしていない」との声が噴出した。靖国神社に無断で境内での撮影が行われたことや、作品が取り上げた刀匠の男性が映像の削除を求めていることも発覚したため、有村治子参院議員(自民)は国会で、文化庁に助成のあり方をただしていた。

 一元化は「靖国」への助成金支出の“不手際”を同庁が事実上認めた形だ。
 基金は昨年4月、映画製作会社に750万円を助成したが、主要キャスト2人が靖国神社を相手取った訴訟の原告であることが判明し、自民党議員らから「『政治的、宗教的宣伝意図がないこと』といった基金の助成要件を満たしていない」との声が噴出した。靖国神社に無断で境内での撮影が行われたことや、作品が取り上げた刀匠の男性が映像の削除を求めていることも発覚したため、有村治子参院議員(自民)は国会で、文化庁に助成のあり方をただしていた。

by shingen1948 | 2008-08-07 18:47 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)