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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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映画視聴記録「クライマーズ・ハイ」

クライマーズ・ハイ
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フォーラムで15時55分から上映された「クライマーズハイ」を観た。先に、このドラマ版をNHKでも見たが、なかなかよかったと思っている。
この作品が題材とする日航機墜落事故は、自分もニュースとして見聞きして経験していることだ。あの日、FM放送を聞いていて、ジャンボ機がレーダーから消えたという臨時ニュースが入ったのを記憶する。
 「1985年8月12日日航機墜落事故が発生、乗客乗員524名うち生存者4名、死亡者数520名」
 これで、報道で知った凄惨な事故が、強烈な印象でよみがえる。だから、事故現場の取材にいった記者が精神を病んでしまうシーンも説得力を持って迫ってくる。

 映画は、日航機墜落事故という大事故を前に、一地方新聞社である北関東新聞社内でどこまで真実を伝えられるのかというメインの人間ドラマが展開する。妬みや苛立ちが飛び交い、混乱する社内、加熱していく報道合戦の緊張感。そんな中でも新聞記者としての使命感と正義感を貫こうとする記者たちの姿がみものだ。
 「クライマーズ・ハイ」という題は、登山の一つの現象をいうらしく、山を乗り越えるということを伏線として展開しているのを読み取ることを要求しているようだ。
  北関東新聞社内での人間ドラマの中では、怒鳴り合い、ぶつかり合うというすごい緊迫感の中で、全国紙とのスクープ合戦がメインの山だろう。理不尽さや悔しさなどの感情が人の奥行きを広げて展開する。この中に、もう一つの山として、私生児として生まれた悠木が、新聞社の社長に挑む展開を用意している。

 これらが象徴的な山だとするならば、本当に谷川岳の登山を準備している。
物語では、この現実の登山を、過去に自らが挑んだ山が何だったのかの解を求める旅として展開する。更に、その中に、彼の中にくすぶる父性へのわだかまりに関する解を求める道程も絡ませる。

 これをオーバーラップさせながら、物語を展開させて、「クライマーズ・ハイ」の恐怖を乗り越えて山の頂に立つということらしい。

 リアリティーを感じるのは、北関東新聞社内での人間ドラマだ。
 地方新聞は、大きな記事は通信社のニュースに頼ったり、各部署の利害関係が難しかったりするらしい。そんな中で、主人公悠木は日航機事件の全権デスクをまかされ、真の報道の在り方を愚直に押し通す。そして、クライマックスは、スクープをつかめそうになっても、それが複数のネタもとに確認しなくては動かない。
 「チェック、ダブルチェック」は、恐怖による怖じ気なのか、それとも、確証もなく誤報をうちかねない自分をいさめる冷静さなのか。

 現実の登山では、息子がおやじのために打ち込んでおいたハーケンが命を救う。

 文学としては、伏線が多ければ多いほど深入りできるのだが、息子・淳との関係の打開で父性への解を展開する部分は自然だったかというと、その判断は難しい。
「クライマーズ・ハイ」の映画詳細、映画館情報はこちら >>





エキサイト・シネマ解説内容

 
日航機墜落事故を追った新聞記者たちの、壮絶な1週間
 作品のあらすじと解説
 1985年8月12日、群馬県御巣鷹山にJAL123便が墜落、死者520人の大惨事が起こった。前橋にある北関東新聞社では、白河社長の鶴の一声により、一匹狼の遊軍記者・悠木和雅が全権デスクに任命される。そして未曽有の大事故を報道する紙面作り―闘いの日々が幕を開けた。さっそく悠木は県警キャップの佐山らを事故現場へ向かわせる。そんな時、販売部の同僚で無二の親友・安西がクモ膜下出血で倒れたとの知らせが届く…。
 事故当時、地元紙の社会部記者として取材に奔走した経験を持つ作家・横山秀夫(「半落ち」など)が、17年の時をかけて書き上げた同名小説を映画化。確固たる信念を持ち、冷静沈着に、時に激昂しながら報道人としての使命感で任務を遂行していく主人公を堤真一が好演、脇を固める俳優たちの報道人“なりきり”ぶりも注目だ。混乱する現場、苛立ちから感情を昂らせる記者とその上司たち、そして加熱する報道合戦を臨場感あふれる映像で一気に見せる。登場人物の緊張や感情の機微をスリリングに描き出したのは、『突入せよ!「あさま山荘」事件』の原田眞人監督。セリフのぶつかり合い、めまぐるしいカット割―原田監督持ち前の集団シーン
 キャスト&スタッフ 
 監督・脚本:原田眞人
 原作:横山秀夫
 脚本:加藤正人/成島出
 出演:堤真一/堺雅人/尾野真千子/高嶋政宏/山崎努
 作品情報 
 ジャンル : 邦画  | ドラマ  | スリラー/サスペンス
 製作年 : 2008年
 製作国 : 日本
 上映時間 : 145分

Commented at 2008-07-31 08:25 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by shingen1948 at 2008-08-05 07:39
 最近、実体験を基にした作品には迫力があると感じています。逆に、読者(視聴者)であるこちら側の実体験を大切にすることで、感受する力が増してくるのかなと思います。
 この作品は、受け手であるこちら側の実体験によって、この作品の評価が分かれるような気がします。
by shingen1948 | 2008-07-31 03:27 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(2)