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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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忘れられた古墳~浜井場古墳群

 7月26日から8月31日まで、「まほろんの夏のてんじ」は、「『金武の冠鐵のかぶと』ー東京国立博物館収蔵資料に見るふくしまの古墳時代-」ということだ。
 そのパンフレットによると、金冠塚古墳(いわき市)・後田古墳(いわき市)・細谷遺跡(いわき市)・大志田古墳(いわき市)・高松古墳(相馬市)の遺跡とともに、浜井場古墳(福島市)の遺物を展示するという。
 
 浜井場古墳群というのは、初めて耳にする。
忘れられた古墳~浜井場古墳群_a0087378_17424448.jpg
 まずは、地図の検索に、「福島市黒岩字浜井場」という住所を入力すると、この店の建物の北東辺りを指し示す。ここは、鳥谷野の渡しの近くで、現在の川俣街道へ通じる橋の西手に当たる位置だ。確認すると、民家の庭になっている。


忘れられた古墳~浜井場古墳群_a0087378_17444725.jpg
まほろんの遺跡検索では、こちらの店の位置のような気もする。このあたりという曖昧な範囲だ。

 
忘れられた古墳~浜井場古墳群_a0087378_17535857.jpg
 展示物は、「鈴釧」とのことだ。
 「鈴釧」について検索してみると、名取市の文化課のホームページに、「鈴釧」の用途と、東北地方の出土状況について説明があった。それによると、用途は鈴の付いた腕輪であるとのことだ。これは、古墳から出土した人物埴輪の着装例からの推定とのことだ。
 そこには、この浜井場出土についても紹介されていた。

 今回、特別展示とのことだが、それほどのニュース性はなさそうだし、紹介されていることを目にすることも少ない。一応、忘れ去られそうな古墳として整理しておく。

名取市文化課ホームページには、「鈴釧」について以下のようにの説明されている。

 鈴釧
 
鈴釧の用途については、これまで古墳から出土した人物埴輪の着装例から、鈴の付いた腕輪であることが知られています。
 熊野堂横穴墓の鈴釧は、平成元年に発掘調査を行った熊野堂横穴墓群A地区にある第28号墓の玄門入口床面から出土したもので、正円形の輪に5個の鈴を取り付けた銅製の釧(腕輪)です。大きさは、輪外径7.4㎝、内径6.4㎝、輪幅0.5㎝、鈴径2.0㎝を計り、また、鈴は保存状態が良く、現在もきれいな澄んだ音色を奏でています。
 なお、東北地方で出土している鈴釧では、鈴が6個付く例は、福島県いわき市弾正作47号墓、同福島市黒岩字浜井場(東京国立博物館所蔵)、宮城県柴田町炭釜横穴B地区8号墳出土があり、また、鈴が5個付く例は、福島県相馬市坪田(東京国立博物館所蔵)、宮城県名取市熊野堂横穴群A地区第28号墓、同仙台市太白区大年寺第4号横穴などから発見されています

by shingen1948 | 2008-07-19 17:56 | ◎ 埋蔵文化(古墳・それ以前) | Comments(0)