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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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映画視聴記録「 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち) 」

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち) | ウーマンエキサイトシネマ
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 フォーラムで上映された「 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち) 」を観た。
 夜8時から11時15分までの上映で時間的にきついし、楽しい映画でもない。しかし、当時もっていた感覚の曖昧さが少し整理できるかもしれないとの思いがあって見ることにした。観客は、全共闘世代のおじさん、おばさんのご夫婦が多かった。

 あの時代に若者だった者は、一概に学生運動を過激派の跳ねた行動だけとは見ていないと思うのだ。見方はいろいろあったし、どういった思考の持ち主かを探りあう嫌な側面もあったが、夢と理想を語るエネルキーに替えてくれた側面も感じていたように思う。
 それが、あの事件によって、あの時代の前の学生運動までも矮小化させてしまったとの思いがある。

 映画は、まずは当時のニュース映像を中心に60年代の闘争を概観する。
 1960年代、ベトナム戦争、パリの5月革命、文化大革命、日米安保反対闘争、世界も変革の波がうねりを上げていた。学費値上げ反対運動に端を発した日本の学生運動も、三里塚闘争など、農民や労働者と共に、社会変革を目指し、勢いを増していった。これを本物の迫力とエネルギ-を感じさせるドキメンタリータッチで描く。
 それは、活動家の逮捕が相次ぐ中、先鋭化した若者たちによって、連合赤軍は結成されるという映画の導入であるのと同時に、社会事象を真剣に受け止めた行動の側面をも固定してくれている。その中に、どこか懐かしい酒場の雰囲気や、中東に飛ぶ重信房子と遠山美枝子の別れの場面を挿入する。

  続いて、山岳ベースでの同志粛正に至る人間模様を描く。
 新左翼用語が飛び交い、「異議なし」のワンパターンで繰り返される異様な迫力のある会話。森恒夫や永田洋子らのリーダーに導かれる「総括」と称する自己否定と粛清。これが、化粧をしたとか、風呂に入ったなど革命とは無縁その理由で、リンチ、私刑へとエスカレートする。その非情で、すさまじい私刑シーンが延々と続くのがたまらなくなる。

 そして、クライマックのあさま山荘の銃撃戦へとつなげる。
 5人の若者たちが、長野県軽井沢の「あさま山荘」に立てこもり、警察との銃撃戦を展開するが、これはテレビ中継されて外側から見ている。そのニュースを内部から描く。

  現実の社会では、この後、彼らの同志殺しが次々と明らかになり、あの時代の前の夢と理想を語るエネルキーまでも否定される。
 そして、目標を失い混沌とする今日を迎え、どこかおかしいと思いながらも、ひたむきさ、自己犠牲、純真さなどの空しさを知っている「大人らしい社会」を生きている。
「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」の映画詳細、映画館情報はこちら >>



作品紹介内容

福島フォーラム作品紹介内容

実録・連合赤軍―あさま山荘への道程(みち)
07年ベルリン国際映画祭最優秀アジア映画賞、他  2007年/日本/3h10
 監督・製作:若松孝二
出演:坂井真紀/ARATA/並木愛枝/地曵豪/大西信満 /菟田高城/伴杏里
72年2月、連合赤軍・浅間山荘事件はなぜ起こったのか。鬼才若松孝二が、徹底的に実録にこだわって作った3時間10分の壮大な叙事詩だ。あの頃の世界と日本を吹き荒れた風。あの時代一体何が起きていたのか。激動の時代の真実が今明かされる!

エキサイトシネマ詳細解説内容

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)

作品のあらすじと解説
1972年2月、日本中がテレビに釘付けとなった。5人の若者たちが、長野県軽井沢の「あさま山荘」に立てこもり、警察との銃撃戦を展開したのだ。彼らは、革命に自分たちのすべてを賭けた「連合赤軍」の兵士たち。その後、彼らの同志殺しが次々と明らかになり、日本の学生運動は完全に失速する-。ベトナム戦争、パリの5月革命、文化大革命、日米安保反対闘争、世界がうねりを上げていた1960年代。学費値上げ反対運動に端を発した日本の学生運動も、三里塚闘争など、農民や労働者と共に、社会変革を目指し、勢いを増していった。活動家の逮捕が相次ぐ中、先鋭化した若者たちによって、連合赤軍は結成される。

 あの時代に、何が起きていたのか。革命戦士を志した若者たちは、なぜ、あそこまで追いつめられていったのか。なぜ、同志に手をかけたのか。なぜ、雪山を越えたのか。なぜ、山荘で銃撃戦を繰り広げたのか。あさま山荘へと至る激動の時代を、鬼才・若松孝二が描くいた本作は、2008年ベルリン国際映画祭「フォーラム部門」招待作品に選出され、第20回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門では作品賞を受賞した(作品資料より)
キャスト&スタッフ 
監督・製作:若松孝二
 音楽:ジム・オルーク
 ナレーション:原田芳雄
 出演:坂井真紀/ARATA/地曵豪/並木愛枝/佐野史郎/奥貫薫/大西信満/中泉英雄/伊達建士/伴杏里
作品情報
  ジャンル : 邦画  | ドラマ
 製作年 : 2007年
 製作国 : 日本
 上映時間 : 190分
Commented at 2008-06-29 10:49 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by shingen1948 at 2008-06-30 04:01
少なくとも手の届く社会があって、若い人が未熟に「なぜ」と聞くと、大人はどうやって対抗できるかということで応えるという形でしたね。警察関係の方は、今でも「どう対抗して」勝ったかということに得意になっているようで、今でもかみあいませんね。
Commented at 2008-06-30 15:34 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by shingen1948 at 2008-07-01 04:52
「何故」と聞かれて、「~だから」と答える自信がないので、力で対抗するのだと思います。実は、今のところこの映画で描かれる悲惨さも、(命題の良し悪しは別にして)「革命」という理想追求に向いている命題に応えられる自信のないものがリーダーになっていることの悲劇ではなかったかと思っています。
Commented at 2008-07-01 10:58 x
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by shingen1948 | 2008-06-29 07:50 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(5)