地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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和台遺跡

 近年複式炉をもつ住居跡が170軒以上も検出された和台遺跡は、女神川をはさんだ「 白山遺跡」の対岸の台地上ということだった。
 FCTニュース(2006年6月1日 )によるとこの遺跡は、国の史跡として指定されたということだ。県内で国の指定を受ける史跡は、41件目ということだ。それなりに説明板が在るはずだと思ったが、なかなか見あたらなかった。白山遺跡の方向と、その対岸ということから、そちらを眺めてみる。こちらの方向のどこかという見当をつけた。この日は、そのまま帰路についた。
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 考えてみたら、縄文遺跡は高台のはずで、少なくとも高台側から探した方が分かりやすいはずと考えて高台に登ってみることにした。

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 あちこち、道路拡張工事の最中であったが、広い道路から南西の高台に入る道路に入れた。そこを登る途中、案内板を見つける。その案内板の奥に、朝もやの中、和台遺跡の台地が広がっていた。
 
和台遺跡 C 文化財部門⑯
所在地 飯野町大字明治字北和台・南和台地内他
所有者 福島県 他 地権者多数

 和台遺跡は、飯野町大字明治に所在し、南側には阿武隈川、東側には女神側が流れている。約6万平方㍍の大遺跡であり、人体文土器や狩猟文土器などの縄文土器や石器土偶
など多数出土しています。
 この遺跡に道路が計画された平成8年から、約一万五千平方㍍の発掘調査を行いました。人体文土器とは、粘土の貼り付けによって、人の全身(頭・体・手足)が描かれた土器でこれほどきちんとした人の姿がつけられている土器は、全国的にも非常に珍しい者です。 狩猟文土器とは、縄文人の狩りの様子を描いた土器です。従来の説では、北日本(北海道・青森県・岩手県)に独特の特殊な土器と考えられていました。和台遺跡の土器は、福島県では初の出土であり、国内で最南端の出土例となります。更に、時期的にも北日本のものより数百年古く、今のところ最古の狩猟文土器ということになります。
 和台遺跡の最大の特徴は、縄文中期後半の複式炉をもつ住居跡群であり、現在約230軒が発見されています。さらに実調査区にも住居跡は存在することが知られており、す。住居数は、県内最多になるだけでなく、東北最大級の縄文時代の遺跡です。
 国内で発掘されている複式炉を伴う集落には、数件程度の小規模な集落と、その地域に、その地域における拠点になった大規模な集落とがあり、和台遺跡は拠点となった遺跡です。大規模集落形式には、食料の確保が第1の条件ですが、山菜・堅果類狩猟対象物の豊かさと共に、阿武隈川を遡上するサケ・マスなどの漁労も盛んに行われた者と推定されます。もちろん複式炉も大きな役割を果たしたものと思われます。

平成16年12月
飯野町教育委員会
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高台を降りて、和台遺跡を見上げる。


 今日は朝もやで、対岸の白山遺跡は見えない。
by shingen1948 | 2008-03-26 04:09 | ◎ 埋蔵文化(古墳・それ以前) | Comments(0)