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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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「先月までの忘れ物」~戊辰戦争の足跡を拾う~

 決まりはないのだろうが、ブロクというのは日記ということなので、勝手に一日に一つのことを書くと決めている。そして、新しい感覚を大切にするということにすると、いくつか心残りがあるものが残ってしまうという居心地の悪いものがある。
 昨年の夏に、「8月の忘れ物」ということでそれらを拾ったが、今回も「先月までの忘れ物」ということで、時期を逃して心残りのものをいくつか書き留めておく。

「福島民報」論説(2008.3.5)は、「もうひとつの戊辰戦争」と題して、宿場町郡山の戊辰戦争につい知られていなかった事実が、掘り出されたことについて論じていた。私だけかもしれないが、現時点では本宮町もまた、戊辰戦争の悲劇について足跡をあまり見かけない。
そんな中、今年の一月福島教育情報データベースー本宮の5に「安達太良神社拝殿の柱に残る戊辰戦争時の弾痕」として写真が紹介されているのをみつけた。それで、この痕跡を確かめた。 ここ安達太良神社は、その前は戦国期の鹿子田館と菅森舘跡としては見ていたが、戊辰戦争との関わりは意識していなかった。
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 長い石段で、途中いくつかの鳥居があつて、これを何度かくぐって、やっと拝殿にたどり着く。
この神社は、元々は安達太良山の三所明神の里宮として、久安2年(1146)に中腹に遷座され、本宮の地名の由来とされる。文化3年(1806)、火災で焼けた後、頂上の現在地である菅森舘跡に移されたということは、先に書いた通りだ。


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 さて、戊辰戦争時の被弾を受けたのは、拝殿の左側の柱で、南側からの被弾だ。社の外から当時の新政府軍が発砲したもののようだ。
 新政府軍は、6月23日に棚倉をおとし、7月26日には三春藩、28日には本宮を攻め、そして、29日には二本松を攻略していった。その28日前後の出来事であったのだろうと思う。

 「福島民報」論説記事だが、宿場町郡山の戊辰戦争につい知られていなかった事実が、掘り出されたことについて論じたもので、概要は以下のようなことだった。
 元になったのは「今泉久三郎日記」という資料とのことだ。これは、郡山市歴史資料館が所蔵して一般に公開展示されているという。しかし、市民にはあまり知られていないとのことだ。この資料を郡山文化協会理事の七海氏は、3年がかりで丹念に調べ上げた。その結果が、知られていなかった宿場町郡山の戊辰戦争の様子が明らかになるという成果だったということのようだ。

 紹介されたものによると、今泉家は本陣・上町。下町の3っつがあって、今泉家御三家と呼ばれているとのこと。久三郎は、上町今泉家に見込まれて19歳で嗣子になった人のようだ。日記は、元治元年(1864)から明治15年(1882)までの18年間の記録だ。
 その中の、慶應4年を中心に戊辰戦争を振り返っているとのこと。
 西軍に追われた残党は8月7日、現在の旧4号線沿いの中町、大町などに火を放って逃走。郡山宿の7割を焼き尽くし、被害は約710戸、死傷者・離散者は600人に達したという。如宝寺、善導寺、熊野神社などの寺社も被害にあったとのことで、その悲惨さを記録しているという。

 普段どこにでもある景色をじっくりと見る。するとそこに新たなものが見えてくる。そんな期待を散歩人に抱かせる記事だった。
Commented by 七海晧奘 at 2008-04-04 10:39 x
この度は、拙著に関する記事を御目通し頂き恐縮です。当著にも本宮宿の被災に僅かながら触れさせて戴きましたが、貴殿が見つけられました安達太良神社に残る傷痕は知りませんでした。ありがとうございました。
Commented by shingen1948 at 2008-04-05 18:07
 貴著「郡山の戊辰戦争」も読みました。
 二本松落城へ向けての動向を確認する中で、郡山に関する日記記述を確認した事が、より明確な捉えになったと感じました。
 同じ状況があっても、二本松に近い地域では、二本松に関する記述の影になってしまうでしょうし、白河に近い地域では、白河に関する記述の影に隠れてしまうでしょう。
 郡山という地点ということも新たな視点になり得た要素だと感じました。
by shingen1948 | 2008-03-16 08:25 | ◎ 会津への路(戊辰戦争) | Comments(2)