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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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実直な姿勢と信頼

日教組集会にかかわって、ホテルマンの道義と組織の柔軟な運営の観点から、「日教組の教研集会拒否問題」を考えてきた。また、「プリンスホテルのトップら会見」のニュースから、ホテルの守るべきものは何だったのかを考えた。(日教組の教研集会拒否問題2)
 これらの考えを整理している時に、実直な姿勢は収支問題の解決とは相矛盾していることを前提にしていたような気がする。
 ところが、古い日本の商取引の考え方には、信頼を優先させていく経済の考え方があって、このことが日本に老舗が多い理由のひとつではないかという考えに出会った。

 「NHK知るを楽しむ この人この世界」の番組のテキストだ。12月から1月にかけて、「長寿企業は日本にあり」(野村進)と題して、なぜ日本にだけ老舗が多いのかということを分析し、その秘密に迫っている。
 老舗の基本姿勢として、注目に値するのは、収支よりも大切にする基本姿勢を持っているということのようだ。「不義にして富まず」・「三方良し」・「本業」を忘れないなどの基本姿勢を、収支よりも大切にする事で、かえって今の安定を導いた例を示している。それは信頼ということのようだ。

 日教組集会にかかわって、一流ホテルの収支よりも契約した客の安全を守るという基本理念を押し通すというとき、そこには経済的には多少の犠牲は覚悟してもということを前提にしているが、そうではないということもあるということのようなのだ。
 これが信頼を得ることにつながれば、かえって安定した経営につながるというのが日本での老舗流の考え方の一つのようなのだ。
 三方良しは、誰も損益にならないように調整する事で得る信頼であり、「不義にして富まず」は、社会的正義を実直に守る姿勢で得る信頼であろう。本業にこだわるのは、誰にも引けを取らないというプライドで信頼を得る事だろう。
 ただ、今の時代それらのことを大切にすることが受け入れられる世相かどうかは、定かではないとい不安はつきまとうと思う。



番組案内よりの具体例概要

造り酒屋のバイオテクノロジー
 香川県綾川町にある醸造メーカー・勇心酒造(安政4・1854年創業)は、酒の原料である米を徹底的に見直す事でビジネスを拡大している。米のエキスを元に、アトピー性皮膚炎などに効果がある薬品を開発した。このヒット商品誕生の背景には、長寿企業ならではの家訓が関わっている。「不義にして富まず」。この会社は、十数年かけて開発した製品のデータを大手メーカーに奪われてしまう。しかし家訓を忠実に守り、別の商品の研究を開始した。それがこの商品の誕生につながった。長寿企業が生み出した日本型バイオについて、羊の毛を抜けやすくする薬を開発した銚子のヒゲタ醤油(創業・1616年)も合わせて紹介する。

敗者からの逆転劇
 広島県にある創業1823年の戸田工業、焼物の染料に使われる顔料「弁柄」を製造していた。しかし酸化鉄を焼く中で亜硫酸ガスを出す為、公害企業第一号に認定されてしまう。しかし戸田工業は、焼かないで作る新しい弁柄製造法を編み出し、そこから出る「磁性粉」をビデオやマネーカードに使い、起死回生した。公害企業という「敗者」からの長寿企業ならではの技で、復活した戸田工業に歩みを見る。合わせて長寿企業のルーツともいうべき近江商人博物館を訪ね、「三方良し」の教えなどを紹介する。

老舗企業の「本業力」

 奈良に本社を持つ創業1902年の墨の製造メーカー・呉竹。墨の製法は創業以来変らず手作り。しかしこの会社では戦後、筆ペンを開発、さらにはゴルフ場で役立つ融雪材も生み出した。こうした新しい商品開発を進めるかたわら、この会社では、売り上げには貢献しない墨そのものの品質改良を続けている。長寿企業に残る、常に「本業」を忘れない精神を、呉竹の歴史から考える。
by shingen1948 | 2008-03-04 04:20 | ☆ その他の話題 | Comments(0)