地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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『明日への遺言』

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フォーラムで10時から上映された「明日への遺言」を観た。文部科学省「特別選定」(青年向き・成人向け)・文部科学省選定(少年向き・家庭向き)ということだが、観客に少年も若者もいなかった。家族で来ている人もいなかった。年配のご夫婦が大部分であった。

 大岡正平氏のノンフィクション「ながい旅」の映画化で、敗戦後、B級戦犯となった元東海軍指令部司令官岡田資(たすく)中将が軍事法廷で信念を貫く姿を描く。
 岡田資中将は、太平洋戦争末期、無差別爆撃を実行した米軍機の搭乗員を処刑した責任を問われ、戦争裁判にかけられる。彼は一人『法戦』に挑み、部下を守る為、全責任を負う。戦勝国アメリカとの法廷戦争に、傍聴席から家族が見守る中、最後まで誇り高く立ち向かう。
映画は法廷を中心に淡々と映す。検察側、弁護側、双方の思惑と意見が激しくぶつかり合う中、岡田資中将の高潔な人間性を浮き彫りにしていく。毅然とし強固な意思を備えた真っ直ぐ過ぎる岡田資の不器用な生き方に、日本人としての気骨や品格を感じる。
助命嘆願にも「法戦」の信念から、久遠平和の願いを次の世代に託す。

 岡田中将の生き方に、高潔な人間性を感じ、尊敬の念は持つ。こういった日本人がいたということは驚きでもある。しかし、自らの生き方に取り入れるにはあまりにも高潔過ぎる。ましてや他の人にその生き方を求めることなどできそうにもない。
 ただ、自分がちょっとだけ勇気が必要な判断が求められる場面で、結果として評判が悪くなるとか、収支とか出世とかといったことが犠牲なるといった程度の場面なら見習ってみたいとは思う。

 現在の風潮に警鐘を鳴らしているのは分かるが、この高潔さが通じるほど現代人の心は甘くはないとも思う。不器用とか映らないかもしれない。それが、観客の多くは年寄り夫婦ということにも現れているような気がする。

フォーラム作品紹介内容
 明日への遺言~「法戦」を戦い抜いた岡田資中将の誇り高き生涯
第二次大戦後、たった一人「法戦」に立ち向かい、誇り高く生き抜いた一人の男。それを見守る家族との深い絆と愛の実話。命を懸けても愛する人達へ遺したいものがある―。日本アカデミー賞受賞の巨匠・小泉堯史監督、藤田まこと主演最新作!
監督:小泉堯史 原作:大岡昇平
出演:藤田まこと/富司純子/ロバート・レッサー/フレッド・マックイーン/リチャード・ニール /蒼井優/田中好子

「明日への遺言」の映画詳細、映画館情報はこちら >>





エキサイトシネマ作品詳細内容
イントロダクション
「博士の愛した数式」の小泉堯史監督による実録ドラマ。戦犯裁判の被告になりがらも、米軍の市街地爆撃を殺人だと主張した日本軍中将の姿をベテラン、藤田まことが熱演する。
ストーリー
連合軍の主導で、数多くの戦犯裁判が行なわれていた第二次世界大戦終了直後の東京。そんななか、空襲時にパラシュート降下してきた爆撃機搭乗員たちを捕虜とせずに処刑したとして、岡田資中将は裁判にかけられる。
キャスト&スタッフ
[監][脚]小泉堯史 [原]大岡昇平(角川文庫刊) [歌]森山良子
[出]藤田まこと ロバート・レッサー フレッド・マックイーン リチャード・ニール 富司純子 [語]竹野内豊
制  作:2007アスミック・エース
上映時間:110分

by shingen1948 | 2008-03-03 04:45 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)