人気ブログランキング |

地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

「ゆとり教育を見直す」その前に②

  昨日は、「ゆとり教育」を肯定する立場からの意見をもとに、「ゆとり」の理念は、どんなことだったのかを概観した。その中の「ゆとり」の理念の具現策を担う「総合学習」について、「朝日新聞」に米長邦夫永世棋聖が、東京都教育委員会委員の立場で指導要領改訂に絡んで論評していた。
 「総合学習」に代表される体験活動を通じて生きる力を育み、知識よりも知恵の大切さを学ぶというのが「ゆとり」の理念だ。
 氏は、東京都の教育委員として、「ゆとり」の理念を広めたいと努力してきたとして、具体的に本物に触れ、本物に学ぶことの大切さを訴えていた。それだけでなく、氏が逆に学んだこととして、将棋の世界の話しで「ゆとり教育の神髄」を語る。
 
将棋の対局では最善手を指すことと「まった」をしないことは絶対である。しかし「ゆとり」では、「待った」と「悪手」を奨励することこそ大切なのである。
 「ゆとり」は、児童生徒が失敗をしてやり直すことを前提とする。総合学習では、自らが学習の主体者となり、失敗やつまずき、成功や達成、あるいは困難や障害を乗り越える大切さといった経験を、自分のものとして感受する。

 これが、生きて働く力になるのだと力説する。

 この氏の姿勢には共鳴するものを覚える。日本をリードする経済人の方々は、教育に効率と競争を持ち込むことのみを考える。それは、経済界の原則でしかない。同じように、氏の職業人としては、最善手を指すことと「まった」をしないことなのだそうだ。そこで、氏が一線を画するのが、体験を通して、子どもに学んでいることだ。子どもを教育する場に実際に立ってみて、もっと大切なことがあることを学んだことである。
 教えることしかできない人たちと、学ぶ姿勢がある人の違いである。

 氏は、地域の人たちが校内に入り込んできた効用についても触れ、中教審は「生きて働く力の育成」がますます重要だといいながら学力低下批判の前に、右顧左眄していると批判している。
 どうしても削るなら、他の教科に2時間の理念をちりばめて欲しいと注文する。

 少なくとも義務教育の大切なところをついていると感じる。東京都の教育は、効率と競争優先のイメージがあったが、こういう委員の方もかかえていらっしゃったのだと感心した。しかし、今月20日には教育委員を退任するとことだ。本筋を捉えられる方が去られることを残念に思う。
by shingen1948 | 2007-12-20 04:18 | ☆ 教育話題 | Comments(0)