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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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「ゆとり教育を見直す」その前に

日本を率いた方が、「いっぱい法律が通って良かった」と語ったという報道を目にした。それでもそれに惑わされずに、今までの経緯を全否定し、センセーショナルにあおることで正当性を主張する革命ごっこの影がようやく消えて落ち着いた議論を目にするようになった。
  教育の分野についても、センセーショナルに話題を追う世相の中で、経緯を見極めて方向性を探ろうとする論を目にするようになった。「福島民報」(2007.9.16)福島大学教授臼井嘉一氏の日曜論壇は、題は「ゆとり教育見直し」として、今の時流に合わせているが、今日のゆとり教育を肯定する立場から問題点を捉えた論だった。

 「ゆとり教育」の方向が大きく打ち出された昭和52年(1977)の学習指導要領から30年継続し、「ゆとり教育」の方向性を明確に打ち出したのが平成8年(1996)中教審答申「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」であり、方向性を具現化したのが原稿指導要領の「学校完全週5日制」と「総合的学習の時間の新設」等であると、経緯を要約している。
批判すべき事の経緯を整理して論じる姿勢は、久しぶりだ。今までの教育は全て駄目だという理由で、経緯を無視して論立てをすることが流行っていた余韻の中、新鮮さを感じた。
  今日の子どもや学校教育の問題点を洗い出し、その問題点の分析と検討が為された上で、子どもの実態に沿う教育方針として提案されたものだと評価し、これは単なる理想論ではなく、「子どもの生活」実態に的確に沿うという現実論としても成り立っていると訴える。

 学力論も経緯を踏まえて整理されている。そして、中教審は、以下のように整理された考えの上にたって総合的な学力論を創り上げる作業が進められていることを淡々と述べている。
 現行の指導要領における学力論については、平成17年の中教審答申「新しい時代の義務教育を創造する」の中で、「基礎的な知識・技能の育成」と「自ら学び自ら考える力の育成」として整理されている。併せて二つの学力について「対立的あるいは二者択一的に捉えるべきものではなく、この両方を総合的に育成することが必要である」としている。
 
 アピール狙いでごちゃごちゃとかき回した世相の中で思考するには、ごちゃごちゃ前の経緯を整理しておくことこそが大切であり、正しい方向に向かう監視の目として必要な態度だと思わされた。
臼井氏がまとめた平成8年の中教審答申「21世紀を展望我が国の教育の在り方について」の概要を引用しておく。
 
答申では、今日の子ども・学校教育の問題点として「ゆとりのない生活」「社会性の不足や倫理観の問題」「過度の受験競争」「いじめ・登校拒否の問題」などが挙げられている。問題の検討を進めた上で、あるべき「ゆとり教育」に関わって「子どもに【生きる力】と【ゆとり】を」という基本課題を提示した上で「子どもたちの『自分さがしの旅』をたすける旅」としての教育こそ在るべき教育の方向であると提示している。

by shingen1948 | 2007-12-19 04:19 | ☆ 教育話題 | Comments(0)