人気ブログランキング |

地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

「働くということ」:若者が希望を持てる実態か。

  最近、働くものにとっての仕事と経営する方の仕事の考え方に大きな違いが出てきていることを感じていた。経営する方にとっての働く人の位置付けは、管理する一部であるとともに、供に仕事を支える存在であったはずである。それが、前者が大きく膨らみ、後者が小さく萎む。そのことを、働くものの視点からみてみると、めざしたい社会が見えてくる感じがする。

  その視点から、 「毎日新聞」(2007.11.30)の「記者の目」を読んだ。東海林智(社会部)氏が、「非正規労働を見直す動き加速」と題して脱貧困の連帯の広がりを期待して論じていた。共感を覚える。
こういった状況の背景には、貧困や格差問題への世間の関心の高まりと、一方的になし崩しされてきたワークルールに立ち向かう日雇い派遣の怒りの高まりがある。それが、貧困層の連帯の広がりを支えている。氏は、「安定した雇用と暮らしを支えるに足る賃金」という願いを、「人らしく生きたいとのささやかな思い」ととらえている。そして、その「ささやかな思い」が押しつぶされる社会に、この国の未来はないとする思いを根底に持って論じている。

  先月、今の社会に旅立とうとする高校生の意識調査結果を報じる新聞記事を見た。
  「朝日新聞」(2007.10.7)は高校生新聞社(東京)が行った高校生意識調査の結果について報じていた。これは、7月に行なわれたアンケート調査で、全国高校58校男女計6275人が回答したものだという。その中で注目したいのは、以下のような悲観的な未来観を特徴としていることだ。

○ 人生で失敗してもやり直しがきくと考えるのは、11%しかいない。
○ 今の日本に生まれて良かったと思うのは、28%しかいない。
○ 努力すれば報われる世の中だと思っているのは、34%だ。
◎ 更に、「働く」ことについては、希望どおりの仕事でなくても良いので、正社員として働きたいと思っているのは、51%とのことだ。

  自分の夢とか希望とかの実現ということ以前に、まずは、雇用形態による格差への恐怖感をいだいている姿が浮かび上がる。こんな悲観的な人生観を持つ高校生は哀れでしかない。旅立つ社会が、若者から夢とか希望というものを奪い取っていると感じるのは、考えすぎだろうか。 
  若者が夢や希望を持たないことを、大人は批判してきた。しかし、実は、働くことに夢や希望がいだけないシステムに変えてきているのは、若者を批判する側の人々ではないのかと思えるのだが、…。
  その大人は、キャリア教育の充実によって、若者の労働問題は解決すると考えている。しかし、高校生の意識調査の結果の考察では、そのキャリア教育の弊害も指摘している。
  夢とか希望をもたせるためという「キャリア教育充実」のため、一日も早く自分の適性を見極め、希望の職種を決めさせるという方針が、「失敗できない」という子どもへの切迫感を増幅していないかという西編集長の危惧に、説得力を感じてしまう。
by shingen1948 | 2007-12-03 04:58 | ☆ 教育話題 | Comments(0)