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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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生き残りを許さない社会の風潮(映画「TOKKO-特攻-」を観て)

  映画「TOKKO-特攻-」を観たが、その作品の中でのインタビューの観点は次の3点だ。

① 何故、彼等は特攻を志願したのか。
② 自らの命を捨てる行為に恐れはなかったのか。
③ 何故彼等はそれらのことを語ることはないのか。

  そのうちの③の問いにかかわっては、映画とは違う観点も必要かと思う。そのことを付け加えておく。事実を語らなかったということについては、映画の中でインタビューを受けたかたもそうだし、監督リサ・モリモトも体験している。
  いつも穏やかだった亡き祖父が特攻隊員としての訓練を受けていたが、戦後はそれを誰にも語ることがなかったという。

  映画を観ていた方が、ぽつんと漏らした 「生き残りがいたんだ。」という感想は、印象的だった。生き残っている方がいるのだという事実を不思議なことととらえる感覚が自分にもある。
  最近放映されたNHK『学徒兵 許されざる帰還~陸軍特攻隊の悲劇~』も、「特攻」を扱っている。多くの若者たちが、学業の断念を余儀なくされ、太平洋戦争の激戦地へと送られていった。その中で、飛行兵を志願した者の多くが、爆弾を積んだ飛行機もろとも敵に突撃する「特攻」となった。パイロットとしての訓練は、わずか1年であり、さらに陸軍は、主な兵器を本土防衛に回したため、特攻隊の装備はほとんどが旧式のものだった。最後の戦闘となった沖縄戦で、陸軍特攻隊は、慣れぬ海上で成算なき攻撃を繰り返し、300人を超える学徒兵が海に散った。帰還を考えてはいなかったし、許されていなかったということだ。

  「TOKKO-特攻-」を観て、改めて帰還された方を思うとき、社会的な無言の抑圧を受けていただろうことが創造できる。
  思い出せば、今年、ある政治家がかかわったという勇ましく美化された「特攻」の映画の予告編を観た。「ヒロシマナガサキ」を観た頃だった。多分、帰還された方は、生き残りを否定されている自分を見詰めていたのだろうと想像する。
  そういえば、許されなかった帰還をしてしまったものについての話を聞いたことがある。振武寮という施設の話だ。ここには、旧日本軍の特攻作戦に参加した隊員が収容されたという。それは帰還してはならなかった隊員の精神を鍛え直す施設だったといわれる。しかし、公式の資料は皆無に近く、帰還した隊員が表に出ることもなかったため、全貌はほとんど知られていないとのことだ。
「TOKKO -特攻-」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
  インタビューから明らかになったこと(2007.11.5)



エキサイトシネマ作品紹介内容
イントロダクション
  叔父が日本軍の特攻隊員だったと知った日系米国人監督が、日米両軍の生存者に取材したドキュメンタリー。特攻を受けた米駆逐艦からのものなど、戦争当時の貴重な映像も満載。
ストーリー
日系2世アメリカ人のリサ・モリモトは、亡き叔父が戦時中に特攻隊員として訓練を受け、その事を誰にも語らなかったと知る。取材を進めるうちに彼女は、特攻隊の生存者や特攻によって沈没した米駆逐艦の乗組員と出会う。
キャスト&スタッフ
[監][製] リサ・モリモト・[製] リンダ・ホーグランド
 [出演]江名武彦 浜園重義 中島一雄 上島武雄 ユージン・ブリック ヘンリー・クリスチャンセン ジョー・ハース
 制   作:2007米.日/シネカノン
 上映時間:90分
by shingen1948 | 2007-11-06 04:22 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)