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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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映画[「TOKKO」特攻]をみる

a0087378_4303531.jpg 福島フォーラムで9時45分から上映された「TOKKO」を観た。日本では、特攻隊員は国を守る無私の行為の象徴として美化されることが多い。また、戦争を美化する風潮も感じる。逆にアメリカでは、特攻隊を"KAMIKAZE"なる狂信的な行動の象徴とみなし、自爆テロと結びつけて論じられることも少なくないという。予告編をみて、そういった問題の据え方でみてみたいという思いであった。
観客数は、それほど多くはなかった。

「TOKKO」は、ニューヨークで生まれ育った日系アメリカ人が製作したドキュメンタリーであるが、この頃、アメリカ人が、日本側から観た第二次世界大戦にかかわる映画をみる機会が多い。
  原爆投下に関するドキュメンタリー「ヒロシマナガサキ」は、スティーブン・オカザキという日系アメリカ人が製作したものだった。「硫黄島からの手紙」は、2度のアカデミー賞監督賞を受賞したクリント・イーストウッドが、スピルバーグを製作に迎えて、硫黄島の戦いを日本軍側の視点から描いていた。アメリカ人の感性で問題をとらえ、日本人としては触れないことが当たり前だったりすることにストレートに質問することが、新たな観点を生む。日系という問題に接触しやすい立場であり、また強く問題意識を持ちやすい状況であることを生かして取材する。取材されるほうの立場としては、本音を語りやすい立場であり、本質的な問題に深まっていくように思う。

 ストレートに、「死ぬために行なう行為」の本心を聞き出すのだが、日本人は、その内容は漠然とではあるが、本当は皆分っている。ただはっきりさせないだけなのだと思う。そういう意味では、新たに知りえた内容というのはない。しかし、生き残りに着目することや、はっきりさせるということ自体が新たな視点なのではないかとも思う。

  印象的なのは、インタビューに応じる特攻隊の生存者たちは、美化されることを喜んではいないということだ。自分が特攻隊員だったことを回りに言っていない。それは、命令だからであり、誇るべきことではなかったという。そして、みな死にたくなんかなかったと正直に言う。
  沈没した艦のアメリカ軍生存者たちの言葉も印象的だ。特別攻撃隊の攻撃を受けながらも生還したアメリカ兵は、
「怖くないなんてありえない。死ぬほど怖かった。こっちは生きるために戦っているのに、向こうは死ぬために突っ込んでくるだから」
と語っていることだ。

 作品の概要を「フォーラムの作品紹介」によって記す。
 特攻隊員として戦後を生き抜いた生存者達を取材した長編ドキュメンタリー。非常な犠牲を強いた当時の状況、今だから聞ける偽らざる心情に衝撃が走る。特攻に撃沈された米軍乗組員の貴重な証言も交えながら戦争の脅威と真実に迫っている。
監督・プロデューサー:リサ・モリモト 
出演:江名武彦/浜園重義/中島一雄/上島武雄/ユージン・ブリック

「TOKKO -特攻-」の映画詳細、映画館情報はこちら >>



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by shingen1948 | 2007-11-04 04:32 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)