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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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「ちひろの心」の話を聞く

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  ちひろ美術館・東京 副館長松本由理子の講演を聞く機会があった。
スライドを用いて画風の変遷を追いながら、ちひろの人生を振り返る手法で「ちひろの心」を語っていた。

  その中で、描き過ぎない六分の心が、普遍性のある作品になっているのではないかということに納得した。白目は描かない原則の愛くるしい瞳、何色にも感じ取れる髪、そういった中に、誰もが普遍性を感じるとのことだ。
  作品の普遍性のあと、ちひろの子どもや母親の描き方の変化や違いを対比してみせてくださった。確かに心が見えてくる。命のすばらしさを、愛することの大切さをちひろの心が語りかけてきた。温かく包み込む愛の強さや確かさを確信させられる。
  特に、暗雲立ちこめる中、恐らく母親もその子も命の危機にさらされているのに、緊迫した母親の目と、そこに抱かれた子どもの安らかな表情から、愛されることすばらしさを伝えていることを感じた。

  確かにちひろの絵は好きだったが、そこまでは感じていなかった。

 ちひろは、若い頃は、父は軍属、母は満州に「大陸の花嫁」を送った裕福な家庭で生まれ育った人でもある。アジアの人々のしあわせのためとおしえられてきた戦争が、資源と市場を求めての侵略戦争であったという真実を知ると、自分が加害者の側に生きてきたことを痛感することが、世界中の子どもたちに平和としあわせをという願いが、きれい事でない強い思いなのだが、その描き方は軽い。
  しかも、ただ好きな絵だけを描いてきたというのではなく、絵筆で生活を支え夫の両親と自分の母を引き取り、多忙を極める夫善明を支える中での仕事とのことだ。

  後で確認したら、語る由理子氏も、ちひろの息子と結婚することで、衆議院議員の父、画家の母、そして、明治生まれの祖父母と祖母に囲まれた生活を送り、子育てしながら美術館建設などに奔走してきいる人だった。若々しかったが、強さをもっている女性なのだろうと改めて秘めた行動力感心した。
by shingen1948 | 2007-10-18 04:22 | ◎ 地域散策と心の故郷 | Comments(0)