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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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サウスバウンド

サウスバウンド | ウーマンエキサイトシネマ
サウスバウンド _a0087378_4411518.jpg
福島フォーラムで12時10分から上映された「サウスバウンド」を観た。観客数はそれほど多くなかった。自分にとっては、作品の内容それ自体よりも、良くも悪くも学生運動の精神的な基盤の懐かしさが大きい。

この物語は、大きくは東京生活時代と沖縄生活の二つの対比と、そこを貫く元過激派行動隊長の父親の精神性で構成される。

東京生活時代は、父親は、元過激派の行動隊長らしく日常を生きている。相手が誰だろうとおかしいと思ったことはおかしいと言い切り、体面を考えることも無く納得するまで闘う。母親は、元過激派の行動隊長である父親の親派であるが、普通の価値観の人と違うように描かれているのは、経営する喫茶店の中の朗読会ぐらいだろうか。

中学生の不良から母親の悪口を言われて逆上乱暴を働いてしまうのだが、そのことで、大勢の大人が家に押しかける。破天荒な父親の価値観と一般的な価値観の対立なのだが、軽い描き方いい。
  父親は動じない。それ以上に、其の後の物語の展開は、母親の決断。
「誰もが歩む人生にたいして価値があるとは思えないので東京での生活を終わりにします。」と号令をかける。たったそれだけで、家族は父の故郷沖縄へ引っ越すことに決まってしまう。

父親の一郎の過激さを恥ずかしいと思う子どもたちの価値観も一変する。描きたかったのは父親や母親の強さか。
  引っ越した西表では、父は、先祖の代から革命のヒーローだった。 観光開発業者と闘う父親のきらきら光る威厳をみる。そして、それ以上に、母親のいざというときの行動力と決断力の強さをみる。

  現実の生活の中でも、精神的な理念を貫く加藤登紀子とご主人の歩みをNHK「人生の歩み方」で見て感動したが、実的な日常では、学生運動の過激な闘争を指揮した人たちも、誰もが昔に何も無かったように、生活を送っている。
 この作品は、せめてフィクションの世界なのだから、こう展開してほしいという自分の思い通りに展開してくれていた。

「サウスバウンド」の映画詳細、映画館情報はこちら >>



フォーラム作品紹介
監督:森田芳光 原作:奥田英朗
出演:豊川悦司/天海祐希/北川景子/田辺修斗/松本梨菜
 「税金など払わん、学校になんか無理に通わなくていい」子供の迷惑顧みずハチャメチャでブッ飛んだ親父。と思ったら母親まで…!?子供がそのまま大人になったような親父VS大人っぽくて生意気な子供の愉快!痛快!ニュー・ファミリームービー誕生!!

エキサイトシネマ作品詳細
イントロダクション
  「イン・ザ・プール」の原作者・奥田英朗の傑作小説を、「間宮兄弟」の森田芳光監督が映画化した家族コメディ。豊川悦司演じる型破りな父親の姿を子供の視点から描く。
ストーリー
小学6年生の二郎は、言動が子どもっぽい父の一郎を恥ずかしく思っていた。父が元・過激派であることを知り、一家で故郷の沖縄に引っ越した彼は、地元のヒーローとして大歓迎を受ける一郎のことを見直し始める。
キャスト&スタッフ
監督・脚本: 森田芳光 
原    作: 奥田英朗(角川書店刊)
出    演: 豊川悦司 天海祐希 北川景子 田辺修斗 松本梨菜
制    作: 2007角川映画
上映 時間:  114分
by shingen1948 | 2007-10-11 04:51 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)