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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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黒塚を訪ねる~堤防

安達が原を散策したのは、芭蕉の足跡を訊ねる目的だった。ところが、実際に充実した気分になったのは、戊辰戦争の古戦場跡を発見したことであり、撮り損ねたが、山鳥に出会ったりしたことだ。地区の方は当たり前でも、自分にとっては思いもかけない発見だった。

もう一つ、体感を通した実感になったものがある。治水工事だ。
先に、二本松の河川工事について書いたが、具体的には分かっていなかった自分を発見した。「へぇー、具体的にはこうだったんだ」という感慨と、頭の中とが一致して、実感になる瞬間の感覚とのいいかたでは分かりずらいだろうか。

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前から、安達太良橋の設置場所が、べらぼうに高いなとは思っていた。改良前の旧橋に比べても相当高い。
安達が原の堤防から降りてみると、その理由が表示してあった。
一番下の表示が昭和23年9月の洪水で、9.94㍍の水位、次が、昭和61年8月の洪水で、11.31㍍、一番上が、昭和16年7月の洪水の水位で11.74㍍




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そういうことを頭に置いて、周りを眺めれば、黒塚に降りる堤防の一部は低くなっているが、他の新しい堤防は新しい橋の高さになっている。そして、新築の家はどこも、この橋の高さに合わせて高台にして建っていることに気づく。



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そういった見方で黒塚を見ると、堤防の中にあって、はるかに低い位置だ。当然どの洪水の時点でも川底に沈んだことが分かる。

治水の全体を想像すると、昭和23年の洪水の水量ぐらいから、一部低くなった堤防から水があふれ出す。平らな所に水はあふれることで、調整することになるのであろうか。わざわざあふれさせなくても、昭和16年7月の洪水の水位で11.74㍍でも大丈夫なように、橋の高さは確保されている。恐らく、下流地域の水量を考えてあふれさすのであろう。
  この辺りの阿武隈川の普段の水深は3mで、結構流れも速い。

自分の感覚では、二本松市は、坂が多いので、高地のイメージがあった。だから、洪水の課題とは本当には結びついていなかったのだ。しかし、本宮同様、阿武隈川の静かな暴れとどう付き合うかは、大きな課題の一つだったのだ。
by shingen1948 | 2007-06-09 06:19 | ◎ 水 | Comments(0)