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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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「開いて守る」②安全安心のコミュニティづくり

開いて守る―安全・安心のコミュニティづくりのために | エキサイト商品情報
私にとって「開いて守る」の①は、クマガイソウの群生を盗掘から守るのに、クマガイソウの群生を公開するという水原の取り組みである。
安全・安心のコミュニティづくりについても、開いて守る観点が大切との提案の本を見つけた。これを、私にとっての「開いて守る」の②とした。

安全・安心の確保を考えて実施に移そうとすると、どうしても閉じざるを得ない。そのことに漠然とではあるが、どこかがゆがんでいて、大切な何かを失っているという不安があった。しかし、私にはどこが悪いのと聞かれてもこたえる力はなかった。
 この本は、そんな不安を明確にしてくれて、漠然と抱いていたリアリティを求めた主体的な感覚を大切にしていきたいとの思いをも後押ししてくれた。

この本の最後の締めは、バリの人々の間で語り継がれている言葉だ。
「安全は他者によってつくられるものではない。ひとの心の中に棲みついているのである」

その締めの前に、コミュニティの理想の姿と課題を以下のように提示する。

私たちが望んでいるのは、高い塀をめぐらせたフォートとしての住宅や死角をまったく排除したストリート、監視の目が行き届いた警察化したコミュニティではないはず。
少子高齢化の中で、子どもや高齢者のもつ弱さと向き合いながら、彼らの活力や生きがいの開花を促すまちづくりの一環として、「開いて守る」まちづくりの可能性と方向性を追求することと、協治型のセキュリティを具体化することが課題だとする。

協治型とはということで、氏は、以下のように規定する。
制度機構がその内部に多様なアクターをかかえながら、それらが対立・妥協・連携を繰り返しつつ、一定の境界をはみ出してつくり出している、脱統合的なネットワークの総体のようなものである。

行政システムによる統治型の安全安心な街づくりを以下のように見ている。
まず、人々を犯罪多発現象に日々不安を募らせるようにする。
そこで、見知らぬ他者に対してガードを高くする安全・安心な街づくりへ傾斜させていく。これが「閉じるコミュニティ」であり、このシステムは、監視している側に対しては、無防備でもある。別な言い方では、排除と包摂に依存する安全安心なコミュニティづくりであり、これはリアリティのないものである。

氏は、統治型でつくられた安全安心の街づくりの現状を否定するのではなく、必要と認めつつ、柔軟な戦略をうちたてたいとする。そのために、協治型の安全安心な街づくりの視点から見直していくことの提案は、漠然と行っていた自分やり方に自信を持たせてくれる。
統治されることにぶつかった時、その統治を主体的に解明し、理念実現に積極的に受け入れるべきことは何かを抽出する。そして、折り合いをつけるために議論をする。そして、その作業を通すことを認める統治を要求する姿勢である。

安全安心確保のコミュニティつくりの出発点である不安についても、リアリティのあるものを求める。その中には、ひとつの方向へと導かれていく不安も含まれるとする。
対処法をめぐっては、文化的社会的な出自を異にする諸個人が、時には激しくぶつかることになるという認識が重要としている。
この認識をもとに多様なつながりをキープしながら何らかのセキュリティを構成するという提案に、納得がいく。
by shingen1948 | 2007-05-26 14:04 | ☆ 教育話題 | Comments(0)