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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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「ワークライフバランス批判意見の批判」を批判したい

  2007.5.8「朝日新聞」は、政府の少子化対策を検討している「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議の「働き方の改革分科会」が中間報告骨子案をまとめたと報じている。
  同時に「ウォッチ」というコラム欄で「ワークライフバランス憲章」について検討委員の意見を、髙橋福子という署名いりで批判していた。
 氏は、男は仕事、女は家庭という性別役割分担は合理的とする長谷川三千子埼玉大学教授の意見を著書も含めて批判した。
  また、一部委員という言い方で、保育サービス充実について「子育て代行という傾向が強いと親心の喪失を招く」という意見をかみ合わない意見として批判した。

 子育て支援が、母親への支援を視点に論議すべきだと考えるならば、コラム署名者の意見はもっともな批判だと受け取れる。しかし、子育て支援が、子どものための支援も視野に入れて考えるべきだというのであれば、批判された方々の意見も傾聴に値することになると考える。

 古い話だが、学生時代、「キブツ」という子育てを公的機関が代行するシステムについて学んだ記憶がある。その記憶が明確ではないのだが、確か合理的なシステムであるにもかかわらず崩壊したという結論だったような気がする。
  その崩壊の理由が、まさに氏が批判した論者の論拠そのものだったような気がしている。

 為政者は、住民の意見を最優先に考えていくので、現場の本音は表面化することは少ないのだが、例えば、こんな話を聞いたことがある。

 幼稚園の預かり保育で、規定の時間に帰ることのできない人のために、サービス残業で対応していると、保護者の中には、仕事のためではなく、明らかに楽をしたり楽しんだりするために、そのサービス残業の好意を利用する親が増えてくると感じている方が、結構多いと。
 母親も働かなければならない時代を前提にする必要性は分からないでもない。しかし、子どもの立場を忘れた子育て支援論理だけに終始すべきだという考えは、合理的に見えても、本当に大切なことを見落とす可能性があると、私は思う。

 2007.5.9「朝日新聞」は、上記支援とは違った視点で、出生率を高めるオランダ社会の紹介をしていた。それは、働く人が労働時間を自在に調整する高く働き方の支援である。足立朋子の署名入り記事だ。こちらは、子育てされる子どもの立場にとっても考慮されている。

 オランダでは、働く女性の割合が65%と多いが、政府の育児支援策は乏しいとのことだ。また、伝統的に子どもは家庭で育てるべきだという意識が強く、保険料も高いという。
  それでも出生率が高いのは、短く働いても不利にならないシステムが、働く時間を減らして子育てをするという選択肢を増やし、結果的に子育てを支援しているというのだ。職場も含めて社会全体が、子どもや子育てをする親を大事にする感覚も強く感じるという。
  社会的立場を手に入れたい女性だけの観点ではなく、子育ても重視したい女性をも考慮して、働き方の選択肢を増やす社会システムに光を当てているのだ。
 ただ、ここでも男性の育児時間の増加と女性の仕事時間の増加がバランスを欠いているという問題点は確かに指摘されていた。
by shingen1948 | 2007-05-11 21:34 | ☆ 教育話題 | Comments(0)