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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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飯坂古道の散策~「香積寺石造供養塔群」に立ち止まる

  13号線を越えて、飯坂古道の道筋がはっきりして最初に目にはいるのが、香積寺前にある「石造供養塔群」である。これは、福島市の指定有形文化財になっている。
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 この地区は、住民の間で、地域の文化財を子ども達に伝えようという運動が盛んであり、それぞれの史跡のいわれがよく整理されている。2004年1月には、それらの運動の中で、成文化できたものについて「平野の伝承とくらし」として冊子にまとめられている。

 この冊子の中では、「石造供養塔群」について、古山氏の文責のもとで説明されている。概要は次のようなことのようだ。
 鎌倉時代に死者の追善や生前の逆修供養のため、石の供養塔を建てる習わしがあった。今まで、関東地方や東北地方で発見された板碑は、建立の年号や趣旨など文面が明らかでなかった。ところが、ここの板碑のうち三基は、判読できる石面を保っていて貴重だという。特に、(1253年)2板碑は、市内最古で、地元の石に薬研彫りというほりかたを用いているとか。
 
 普通は表に出ないような子細なことまで説明されている。
 この「石造供養塔群」は元々は平塚字下白山の竹藪の南西角にあったもので、下白山石造供養塔群である。そこは下白山寺跡であるといわれている。
 この土地を買収した農家が、石碑を移せと主張した。県では保存したいとの意向を示し、飯坂史跡保存会が、現状のまま保存できないかを地主に掛け合ったがうまくいかなかった。やむなく香積寺に交渉して、昭和35年に、その門前の空き地を借用して覆いをかけて保存しているとのことである。


 古の旅人がここを通るときには、ここには存在していなかったが、途中の風景の一つとして、こういったものが自然にとけあっていたということのようだ。





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福島市指定有形文化財
香積寺の石造供養搭群(8基)

 板碑は、中世に供養のため造立された石塔塔婆の一種である。それが最も盛んに行われた関東地方では、緑泥片岩(秩父青石)を用い板状であったために、板碑とよばれてきた。
 福島市内の板碑は、使用する石材の性質から厚い板状をした自然石、あるいはそれに近い不整形のいわゆる自然石板碑が一般的である。表面も磨耗し、文字が判読しがたくなっているばかりでなく、本尊仏を表した梵字の種子等があったか、どうかも判断しがたくなっているものが多い。
 ここの板碑群は、平野字下白山の寺跡と伝えられるところにあったものと、香積寺にあったものを整備したものである。
 年忌の明らかなものは、建長5年(1253年)・弘長2年(1262年)・弘長3年(1263年)・文永元年(1264年)・弘安8年(1285年)の5基である。
 また、「南無阿弥陀仏」と記された名号板碑は、福島市内では、飯坂地区にしか存在しない。これら市内最古の板碑を含む香積寺の板碑群はいずれも堂々たるもので本市の貴重な鎌倉、南北朝期の文化遺産である。
1 南無阿弥陀仏          年不詳
2 (梵字)胎蔵界大日如来      弘長2年
3 (梵字)不動明王         建長5年(市内最古)
4 痕跡(不詳)            文永元年
5 南無阿弥陀仏          年不詳
6 (梵字)阿弥陀如来 南無□□□□ 年不詳
7 (梵字)薬師如来         弘長3年
8 (梵字) 胎蔵界大日如来      弘安8年

昭和58年3月1日
     福島市教育委員会
Commented by としぼー at 2010-04-27 02:02 x
下白山石造供養塔群と関係ある高石仏板碑群を見てきました。>この土地を買収した農家が・・地元の方と話した中で、買収した農家らしいかたのこともおぼろげにわかりました。なるほどと思いました。
高石仏板碑群について書きました。のぞいていただければと存じます。
Commented by shingen1948 at 2010-04-29 06:21
コメントありがとうございます。
このあたり、違う情報がいくつかあって、分かりにくいところですよね。
芭蕉の通った道筋も、可能性として河岸段丘縁、ここから医王寺道標経由、ここから六角経由星宮経由……等々あるようですね。
県民室など、学者の方々の言う道筋は、地元の方の言う道筋と違っていて、それを元に「芭蕉を歩く」本が発行されるので、時間が経てば、そちらになるだろうという勢いですね。
地元の言い伝えも大切にしたいですよね。
Commented by TUKA at 2010-04-29 09:54 x
としぼーさん、こんにちは。
飯坂線の件ではお邪魔致しました。
by shingen1948 | 2007-05-03 04:58 | ◎ 飯坂街道・古道 | Comments(3)