飯坂古道「星の宮」周辺散策~「奥の細道」とクロスする
2007年 05月 01日
その気になったのは、佐藤氏の古道を線で結ぶ試みをしている資料を頂いたからだ。氏と出会ったのは、氏が飯坂西街道調査中、ある道標の存在を確認するためにあちこち訪ねていた。私は、点として平野周辺を確認中だったので、たまたまその存在を知っていた。その案内がきっかけだった。

これから飯坂古道の確認は、飯坂側に入る。飯坂古道が、面影を留めるのは、平野地区の国道13号線を越してからだ。香積寺を過ぎ、愛宕神社から市道六角高舘線と重なる。これを進むと、市道林沢・星宮線と交差する。その四辻の左側に石塔道標があるが、草むらに隠れて見落としそうだ。ここからが、飯坂になる。

実際の道標ではもう読みにくくなっているが、医王寺への方向や、瀬上・福島・飯坂の方向を示しているという。上下には「南:ふくしま道・北:湯野村いい坂湯の道」、左右には、「西:寺への道・東:せの上道」とかいてあると地蔵堂の説明版にあった。
そのまま100m進むと正面に「星の宮」が現れる。

散策は、まずは、確実な地点からはじめたい。それには、「星の宮」がいい。ここは、福島側から訪れると、小川の河岸段丘の北の縁にあたる。
飯坂古道は、ここから河岸段丘の坂を下る。その左右にクロスする道路は、芭蕉が、瀬上から医王寺に向かって通った道と思われている。いわゆる「奥の細道」である。芭蕉はこの道を進んで、五郎兵館跡にたどり着き、そこから医王寺に向かったのであろう。
なお、星の宮信仰についてのいわれは、先に玉井に星の宮神社を見つけた時に、調べておいた。