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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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安倍首相が理想とする英国教育改革考

4月24日平穏のうちに、全国学力テストが、実施されたようだ。
このテストについて、2006.11.12「朝日新聞」は、解説していた。その記事によると、安倍首相が教育改革のお手本としている英国のイングランドでは、政府は、学力が向上していると主張するが、いろいろな「ひずみ」を生み出したという現場の批判も強いと指摘していた。

その一つが、人気で、予算配分されるプレッシャーから、カリキュラムが曲げられてしまうということである。この点については、日本では、未履修問題など、切羽詰れば間違いなく起きるだろうと想像される。
その二が、数字だけで本当の実態がわからないという当たり前のことが、実例をもとに紹介されていた。
更には、英国では、これらの反省をもとに、子どもの考える力を重視する方向にカリキュラムの見直しを進める方向にかじを切った事や、テストに変わる評価法で子どもを捉えたいという反省が生まれてnahaは、5月にテスト結果の公表の廃止を政府に求める決議をしたという。

 そんな中で、安倍首相がお手本とする上記イングランド方式をめざし、テストは行われたという状況のようだ。

 4月14日に、一度紹介した書評だが、これから日本がすすめる「教育改革」が描く理想の姿なので、これを機会に再掲しておく。
 
 阿部菜穂子著[イギリス「教育改革」の教訓]の紹介文によると、以下の概要のようだ。
 サッチャーは、全国学力テストを行い、到達すべき目標水準を設定。予算配分も組み合わせ学校選択と運営の自由を認めた。ブレア首相も受け継ぐ。教育予算を増やし落ちこぼれ校を引き上げようとするが、悪循環が続く。そんな中、ウェールズ、スコットランドが別の道を歩む。また、イングランドでも、最高のテスト結果を出したのは、改革を無視し、教師に創造性を発揮させた学校であった。模範は、フィンランドモデルとのこと。教育の中央集権の誤りを指摘する。



<全国学力テスト>失敗繰り返さず、有効に活用できるか [ 04月24日 23時04分 ] の記事内容
 小学6年生と中学3年生の全児童・生徒を対象とする全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)は24日、約77億円をかけ、国公私立の全小中学校の98.95%に当たる約3万2700校で行われた。学力低下への懸念を背景に子どもたちの課題を見つけ、改善につなげていく目的の学力テスト。約40年前に行われていたテストは、学校・自治体間の「学力コンテスト」と言われる競争激化を理由に廃止された。同じ失敗を繰り返さず、有効に活用できるのか。【佐藤敬一、高山純二】

 ◇学校、事前対策も?

 「(全国学力テストの)調査結果を気にするあまり、事前対策を求められている学校もあるとの情報が寄せられている」。今月上旬、秋田県教職員組合は、市町村教育委員会と学校長あてに、事前対策に注意を促す要望書を出した。組合の高橋範幸副委員長は「(対策の一環として)子どもにこれまでの勉強の復習をさせるよう学校から言われたという教諭もいる」と明かす。

 学力テストの狙いを文部科学省は「現状を把握すること」(初等中等教育局)としており、事前の説明会などで「直前の練習」などをしないよう求めてきた。しかし、教育の現場では、成績を気にして、事前対策を講じる学校の存在が噂される。

 その実態を裏付けるような2冊の本がある。小中学校の算数・数学の「学力調査テスト予想問題集」。表紙には「模擬テストで学力アップ」とうたっている。大阪市の出版社が2月に出版し、増刷分を含め2冊で計8000冊出した。出版当初には学校などから1日に十数件の問い合わせがあったという。編集部は「予想より売れた。在庫もあとわずか」と手応えを感じている。

 学力テストがある限り、同種の参考書、対策書の出版が続くことも予想される。文科省の担当者は「普段の授業を大切にするのが基本で、参考書などによって特別な練習をしてテストに臨むものではない」と困惑している。

 ◇「コンテスト化」の懸念

 1950~60年代に実施されていた全国学力テストは、徐々に学校や自治体間で順位を競い合うようになった。テスト前に予行演習をし、成績の悪い子どもをテスト当日に欠席させ、カンニングを認める教諭まで現れた。こうした状況から「学力コンテスト」と批判され、66年度を最後に抽出によるものも廃止された。

 今回も、現場の教員や関係者の「序列化や競争激化につながる」との懸念は消えない。文科省はテストの結果公表は都道府県単位にとどめるとしているが、学校や市町村が自らの判断で結果を保護者に説明することはできる。それらを独自に集計するなどして順位をつけることは可能だ。

 昨年度、独自の学力テストを実施したのは39都道府県。東京都足立区などは、その結果を学校別に順位を付けてホームページなどで公表してきた。今回の学力テストも、こうした自治体では同様に公表する可能性もある。

 東京都内の中学校校長は「学力の定着度を知ることはとても大事なこと。結果をどう扱うかが問題で、テスト自体に問題があるわけではない」とテストの意義を強調する。しかし、現場からは「数字が独り歩きし、テストで点数を取る力が『学力』と単純化される危険性がある」(宮城県の小学校教諭)▽「保護者がインターネットを使って学校の点数を比較したりするのでは」(千葉県の元小学校校長)と不安の声も漏れる。

 また、テスト結果という個人情報の扱いについての問題を指摘する声もある。採点や集計は小学校はベネッセコーポレーション、中学校はNTTデータに委託。大量の個人データを民間企業が扱うことになる。文科省は、小6に限っては本来は氏名を記入する方針だったが、個人情報保護に配慮して番号を記入する方式を認め、大阪府などが番号方式とした。

 ◇読解・思考力が必要

 今回のテストは、基礎的な「知識」(A)と、応用となる「活用」(B)に分けて実施された。Aでは基礎的な漢字の読み書きや計算問題を問い、Bでは文章やグラフ、図の読み取り能力や自分の考えを書くことを求めた。「日常生活などで考えること」に注目した問題が多数取り込まれた。また、記述式の回答を多く取り入れたのも特徴だ。

 61年度に行われた中3の数学では、計40問すべてが選択式だった。各学校による採点だったため教員の負担を軽減することや、テストの客観性・公平性を担保する狙いもあった。61年度の中3国語も33問すべてが選択式で、長文読解では「文章を読んで書いた感想として適切なもの」を選ぶ問題もあった。

 今回のテストの選択式は、中3の数学ではAB合わせて計53問のうち21問、国語では計47問のうち25問。問題を作成した国立教育政策研究所教育課程研究センターの惣脇(そうわき)宏センター長は「児童・生徒にどういう力を身に着けてもらいたいかを具体的に問題の形で示した。記述式はある程度の問題数を入れるよう努めた」と説明する。

 大手予備校「河合塾」教育研究開発本部・松井悦夫本部長は「Bはレベルが高いというよりも読む量や書く量が多い。教育大学の付属小中学校クラスならBに対応できる授業をしているが、地方の公立では厳しいのではないか。学力格差や二極化が顕著に出てくる可能性がある」と分析する。
by shingen1948 | 2007-04-27 05:08 | ☆ 教育話題 | Comments(0)