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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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飲酒運転厳罰化の経過考察の必要性について

  福岡県の飲酒運転による人道的にまったく許されない事故を受けて、全国民的な支持を得て、道路交通法が改正され、飲酒運転の厳罰化による絶滅を図った。
  あまりのひどい事故に、全体的にやや高揚された意識の中、作られた社会規範は、無反省のまま社会的なルールとして定着しつつある。ある程度、期間が過ぎたところで、次の点について、考察すべきではないかと思える報道が、めについた。
  その一つは、厳罰化は、細かい部分でも、真に適切さを欠いていないかということであり、その二は、再び悲惨な事故が起きないためには、方策はつくしたかということである。

  厳罰化は、このままで適切化と問題提起になるとおもわれる報道は、毎日新聞2006.12.15の社会面に小さな記事である。
「茨城の小学校教頭酒気帯び運転容疑」の見出しで、以下のように報じていた。
茨城県警つくば中央署は、14日、同県つくば市茎崎第一小教頭、板寄芳男容疑者を道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕した。
調べでは、板寄容疑者は出勤中の同日午前七時35分ごろ、同市菅間の市道で酒気を帯びて車を運転した疑い。交差点で同県阿見町の土木作業員の男性(69)の車と衝突事故を起こした際、呼気1㍑中0.25㎎のアルコール分が検出された。この事故で男性は軽症を負った。
市教委などによると、坂寄容疑者は13日午後5時15分ごろに帰宅後、午後10時ごろまでに焼酎2杯を飲んだという。

つまり、夜の晩酌10時までに、焼酎2杯を飲んで、次の日の朝車で出勤したら犯罪だということだ。毎日新聞の報道規約では、職業、住所、氏名、年齢を実名報道する凶悪犯罪としての位置付けである。張り切って処分を強めた県によっては、彼は、免職に値するとの判断を言い訳無用の中で言い渡される。

厳罰化だけで、飲酒運転による悲惨な事故は防げるかということについて、次のような記事が目に付いた。
2006.11.6「朝日新聞」は、関西アルコール関連問題学会の調査発表を報じていた。それによると、アルコール依存症患者は、厳罰後も半数が飲酒運転しているということであった。
  この調査は、2002年の改正道交法後の飲酒運転について、2004年9月から11月にかけて、関西のアルコール依存症患者246人を対象に実施したものとのこと。比較対象のため、385人の医療関係者にも同じ調査をしたという。
 詳細は略すが、一般が、大幅に減らしたものも含めて、飲酒運転を続けたのは14%に対し、アルコール依存症患者の52%は続けていたとのことである。また、飲酒運転をやめた人がその理由に厳罰化を理由に挙げなかったのは、一般では、18%であったのに、依存症患者は39%に上ったとのことである。

 道徳的に問題なのは、飲酒運転を続けた14%、厳罰化も平気だという一般の18%である。同じようにアルコール依存症にもその問題があると想定すれば、その分を差し引いた38%の飲酒運転を続けた人と、厳罰化にも理由にならなかった21%の人は別の理由があるということだ。アルコール依存症と運転免許のあり方を検討する必要は無いのだろうか。

人の使い捨ては当たり前とする人を前の日本の指導者に選ぶ国では、細かい配慮は期待できそうにないが、細かな部分の配慮についてまで心配れるデリカシーのある方がリーダーになったときには、そういったことも考えていただけるだろうか。そんなリーダーはもう出ないかもしれないと思いつつ。
by shingen1948 | 2006-12-16 21:03 | ☆ その他の話題 | Comments(0)