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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン

地味に振舞う和尚山

 本屋で立ち読みしていたら、福島県の山関係の本の中に、和尚山について書かれている記述を見つけた。和尚山は、安達太良山系の南端に位置し、南北に長い頂稜が特徴的で、安達太良山が、荒々しい姿で聳え立つのに対して、なだらかな稜線が特徴的である。安達太良の里にいてもこの山が、話題になるこは少ない山である。

 その本の中に、「江戸時代に書かれた谷文晃の「日本名山図会」では、安達太良山(吾田多良山)として描かれているのは、この山である」という記載があった。五百川あたりから描いたらしいとのことであった。この本では、和尚山を地味な山で、あまり人に合わない山とさらりと書いていた。
 だが、山と渓谷社の分県登山ガイド「福島県の山」(2002.03改訂版)に紹介された和尚山から安達太良山への縦走路は、本当は難コースらしい。山頂にはササが生い茂り、縦走路もササで覆われていると聞いた。
 会津に抜ける二本松街道もこの山を避けて通る。この山を超えるという道が選ばれたのは戊辰戦争で、官軍が、母成峠の右端を攻める作戦の時ぐらいしかない。

 しかし、豊かに里を潤わせる保障された水を供給しているのは、この山なのである。安達太良山の本山を源流とする杉田川等は、源流近くでは、酸性を帯びて、水生生物が住みにくい環境である。この水を食い止め、豊かな水生生物が住める中性の水を送り出しているのが和尚山なのだ。水環境からみると、本山の荒々しさを食い止め、里に豊かさを送っているのだ。

 この山は、これからも話題になることは少ないだろうと思う。姿にもアピールする力がなく、目立たない山でもある。でも、本当は里の豊かさに大きく貢献している山なのだ。
Commented by じん at 2006-11-19 09:01 x
おはようございます。和尚さんが恵みの山としての高い機能を持っているということ、同感です。安達太良山頂から北側に比較しても「緑の山」という印象が強いです。寺沢から山頂直下あたりのブナ林が大きく育っていくと、もっと素晴らしい環境になると思います。今後伐採が行われないことを祈ります。
Commented by shingen1948 at 2006-11-21 20:55
 コメントありがとうございます。コメントいただけると、やっぱり励みになりますね。
 和尚山には、災害マップをみても、荒々しさを包み込む豊かさを保障する力を感じます。
 私も結果的に、更なる豊かさに向けた活動に参加していました。今年の春、まだこの地区がよくわからなかったのですが、安達太良ふるさとの森づくりに参加しました。22種類4万5千本の木を植えるプロジェクトの最終回でした。
 当日、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭先生が指導なさっていることが分かり、これに参加できたとを独りで喜んでいましたが、今にして思えば、この地区の更なる豊かな自然へのかかわりができていたと思っています。
 彼は、その地区の植物が複層になっている本物の森を求める方だからです。
Commented by shingen1948 at 2006-11-21 21:33
追伸、ジンさんのブログで気になる記事は、風力発電のこと。方向性としては、善なるものととらえたいのですが、確かに、規模等を考えると、共存は難しそうですね。ちょつと意外でした。でも、建物に鳥たちがぶつかっているのをみたり、獣の道路を勝手に人間が分断したりしているのと変わりないかとも思えます。
by shingen1948 | 2006-11-19 08:02 | ◎ 地域散策と心の故郷 | Comments(3)