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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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大きいことはいいことか(町村合併問題)

 仕事から戻ってテレビのスイッチを入れたら、先日講演会でお話を聞いた結城登美雄氏が出演しておられた。場面は、農業行政が、規模を大きくしていく方向をめざすため、今後、小規模な農業には補助金は出さないことにするということについての問題を討論をしているところであった。

 後で番組紹介ページで確かめたら、NHKの「こんぱす東北の課題」という番組であった。紹介文によると、<岐路に立つ東北の農家。高齢化や国際競争が進む中、大規模化を目指す「戦後農政の大転換」が始まる。農業と食の未来はどうなるのか生討論で考える>とあった。

 私がちょうど試聴した時の討論の趣旨は、以下のようだった。
<これまで全ての農家が対象だった助成金が「担い手」とされる大規模な農地を持つ農家や組織に限られることになる。東北の農家の9割が現状では「担い手」に認定されない中小規模の農家。大規模化は図れるのか、それとも離農の道か>

 手間をかけ育ててきた農山村の文化を見つめてきた氏の考え、マイナスイメージで捕らえられている「出稼ぎ」、「兼業農家」が、実際には日本の農山村を守ってきたのではないかという氏の考えを知る者にとっては、がんばっている者への心強い応援に聞こえた。
 しかし、視聴者一般は、意識しているかいないかにかかわらず、「効率」が考えのものさしになっているはず。番組自体も、その効率よいことが、なぜ進まないのかという課題意識で製作されているような気がする。その影にある文化の問題まで感じ取ってもらえたかどうかは疑問であった。

 こういった考えと同じ雰囲気で、町村合併も進んでいる。それでも、今までの合併は論拠があったと聞いている。しかし、平成の合併は、ただ大きいことはいいことだの合唱のように聞こえる。

 先日の講演の中での町村合併にかかわる部分のメモによると、以下のようである。
 
 ① 明治までの「むら」のおおよその数は、71500
 ② 明治22の自治体村は、18529で、一村は300から500戸。
 ③ 大正の合併による市町村は12000で、一行政区10250戸
 ④ 昭和の合併は3472で、一行政区8000戸
 ⑤ 平成の合併1800

 ②は、①をもとに徴兵や学校、納税徴収にかかわる条件整備の単位を考えていたこと、③④は、小学校区から中学校区にして、効率を考えたこと等は、素人にも分かる。
しかし、素人には、今回は数が示されているようだが、大きいことはいいことだという理念しかないように感じるのだ。
 「合併を選んだ町」と「合併しないことを選んだ村」を、手間をかけ育ててきた農山村の文化の行方の視点を大切にして経緯を見つめていきたいと思っている。

 
by shingen1948 | 2006-10-07 05:36 | ☆ 地域・自治話題 | Comments(0)