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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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朝ドラ「エール」散歩資料(福島)⑫~古関裕而が勤める銀行③

川俣銀行の専務取締役には、渡邉弥平治氏の名が見える。

 多分、この方も「明治44年有限責任川俣購買生産信用組合」の大口出資者に名を連ねる方ではないかなと思う。もしこの方なら、職業は「地主、醸造業、金貸し」、主な肩書は「町会議員、委託商委託商会取締役」で、後期県税戸数割等級は「一」という上の等級だ。この方も町の有力者ということになる。

これもまだ想像の域を出ないが、「歴史資料館収蔵資料目録」に紹介される「亘鍋平治家文書」ともかかわる方のような気がするが、どうかな。

もしこの方がかかわる渡辺家ということなら、文書紹介文から江戸時代町飯坂村名主だったということが分かる。

その紹介によると、この「渡辺弥平治家文書」の中で貴重なのは「累世年鑑」なそうだ。これは、天明元年から大正14年までの記述で、代々書き継がれたものとのことだ。記されるのは、単なる相場書上にとどまらず、事件・天文気象や商業情報も詳述されているということだ。

 その「累世年鑑」の解説では、伊達郡川俣町の旧村役人で商人でもあった渡辺弥平治家に伝来した古文書と紹介される。こちらの紹介では「天明元年(1781)から昭和期まで数代に渡り書き継がれて来た記録集」とされる。

この文書のよさは、商品相場の動きをいち早く把握するために、江戸や大坂から遠く離れた東北川俣で多くの情報を入手していたことが分かるということなそうだ。

中心記録は米・絹・繭・綿・木綿・塩などの商品相場価格なそうだが、日本各地の大事件大事故(幕府政策・刃傷事件・大火・暴動等)や自然災害(地震・噴火・干魃・大雪・大雨・洪水等)のあらゆる事象が詳細に記録されているということだ。

川俣銀行の支配人には小島釻人の名がみえるが、この方は確認できなかった。

ただ、「懸架銀行同盟會―けふ常磐銀平支店で開催【新いわき(昭和81029)】」の報で、昭和8年時点で川俣銀行支配人だった斎藤一造氏という方が、明治41年から川俣銀行に勤めていたらしいことの確認ができた。

この記事の中に永年勤続表彰者が紹介されていて、その中に「25年川俣銀行支配人斎藤一造」がみえるのだ。

古関裕而氏の年譜によると、古関氏がこの銀行に勤めるのは昭和3(1928)~昭和4(1929)にかけてのようなのだ。ということは、この方がこの時期支配人、或はそれに近い上役だった可能性があるという想像だ。

最も、この方がどういう方かという情報は持ち合わせていないのだが、……。


by shingen1948 | 2020-08-06 11:20 | 朝ドラ「エール」視聴記録 | Comments(0)