懐メロ聴取 ~CD【ODYSSEY(平原綾香)】~クラシカル・クロスオーヴァ―と本田 美奈子さん
2020年 05月 10日
この曲は、彼女がクラシカル・ソプラノ・シンガーとしてデビューする「AVE MARIA」に収録されるようだ。
その「AVE MARIA」だが、ウィキペディア解説によると、当初この曲は収録曲として計画された12曲には入っていなかったとのことだ。当初収録曲として計画された「天国への階段」を外し、「ヴォカリーズ」とこの「タイスの瞑想曲」が収録されたという経緯らしい。
このアルバム「AVE MARIA」作品紹介には「収録曲は100曲以上の候補の中から本田自身が心に響く曲、歌いたい曲を選んでいった」とある。ここから、この変更が、彼女のこだわりとの想像ができそうだなと勝手に思っている。
NHKの「ららら クラシック」の解説によると、この「タイスの瞑想曲」原曲は、ジュール・マスネが作曲したオペラ「タイス」の第2幕の第1場と第2場の大事な間奏曲とのことだ。
そのストーリーは、4世紀の北アフリカ・ナイル河畔の町が舞台。娼婦の「タイス」と修道士「アタナエル」が繰り広げる恋物語で、この「瞑想曲」は、タイスがアタナエルの説得で娼婦稼業をやめて、改心して信仰の道に入ることを受け入れる重要な局面で流れる間奏曲なのだという。
これまで生きてきた「俗」世界から「信仰」の世界へと大きく転換する決定的瞬間を迎えたタイスの心情を表しているのだとか。
彼女は、その曲に自ら作詞した平和の尊さを訴え、身近にある小さな幸せを感じながら過ごすことの大切さを語りかける言葉を重ねたということのようだ。
この小さな幸せの大切さは、岩谷の教えでもあったとも……。
この原曲、知っているかと尋ねられれば、多分知らなかったと答えそうだ。
しかし、実際に耳にしてみると、聞き覚えがある。意識はしていないのだが、何処かで刷り込まれていたのだろうと思う。それがクラッシックの曲の特性なのかもしれない。
これに本田 美奈子さんの思い入れが重なっているということで、聞き耳を立てる。