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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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高子から全国に発信される文学活動~熊阪台州氏⑦

 前回まで「『吾妻鏡補』と熊阪台州・盤谷(徳田武)」の読み取りを中心に、江戸の申椒堂須原屋市兵衛から「西遊紀行」が発刊されるまでの経緯を見てきた。
 その読み取りを通して、師とする丹波亀山藩家老で儒者の松崎観海氏との信頼関係が厚いことが分かる。これ以降も熊阪台州氏は、高子から全国に発信し続けるようだ。その手段は読書であり、文通であったようだ。
 明らかにハイレベルな文学活動が、高子という地域から全国に発信され続けるということが、今でも文学にかかわる地域の識者達に刺激を与え続けていることは、参考文献からも伺える。
 台州氏と盤谷氏の行状年次の参考にしたという「白雲館墓碣銘(菅野宏:編著)【白雲館研究会 1989.4.15】」の菅野宏氏は福島大学のかかわりだ。
 福島県立図書館の資料からは、氏の以下のような著書も確認できる。
 〇 「白雲館二十境雑記(菅野宏)【芸文福島創刊号:福島県芸術文化団体連合会 1980】」 
 〇 「白雲館のひとびと [正]・続(菅野宏)【芸文福島 第2,4号 福島県芸術文化団体連合会 1981,83】」 

  後に、儒学思想的な側面が強くなるようだが、その事とのかかわりだと思うが、お会いしたことはないが同じ福島大学の庄司吉之助氏の以下の著作も確認できる。
 〇 「近世儒学と熊坂台州の思想(庄司吉之助)【福島史学研究 通巻25号1975】」
 〇 「熊坂台州の政治と儒者批判(庄司吉之助)【福島史学研究 通巻26号』1975】」

 確認はできていないが、発行元から同じ福島大学とかかわると思われるのは「桃太郎(小野美花)【言文 39福島大学国語学国文学会 1991】」。

 さて、先に熊阪台州氏と熊阪盤谷氏は、漢詩の本場中国では近世の日本の漢詩・漢学者と紹介されるが、日本のその分野の専門の方でも知られていないらしいとした。
 これは、ガイダンスとしている「『吾妻鏡補』と熊阪台州・盤谷(徳田武)」の紹介に従ったのだが、ここに、「現在では」という限定を入れたい。というのは、確認作業を通して、明治時代の文豪森鴎外氏が「西遊紀行」を参考文献として挙げているらしい情報を目にしたのだ。
 この事は、少なくとも明治時代には、文学者の中では普通に目にふれていたということを表しているということなのだと思うのだ。
by shingen1948 | 2016-12-18 09:32 | ◎ 地域散策と心の故郷 | Comments(0)