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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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福島城址⑧~密語橋に込められた思いとは②

 「野田村郷士誌」が付録として掲げる「福島沿革誌」の「福島城之事」で掲げる「密語橋」から、その経緯部分を抽出してみる。
 福島城外曲輪密語橋の由来
 始め袖焼橋と云ふ 重次福島城普請の頃 笹木野邑字小針と云ひし処に杉杉の大木あり 枝木繁茂して耕作の障りに成りけれは村民訴へて伐木成しけるに切屑夜々大木の根元に集まり元の如く更に切りたる験も見へす
 「重次福島城普請の頃」の重次氏は、蒲生氏の客臣木村氏だ。この方が福島城普請の頃ということなので、つまりは蒲生氏の客臣木村氏が福島城下整備の頃ということだ。
a0087378_5122570.jpg この木は、元々は「笹木野邑字小針と云ひし処の杉の大木」とのことだが、その地とされるのは福島市吾妻公民館西側で、ここに、「王老杉稲荷神社」の鳥居がたち、松ノ木の下に「王老杉稲荷」の石宮が建っている。(この写真は、2009年6月のもの)。
 地元「野田村郷士誌」が紹介する王老杉伝説は、次のようなものだ。
 大昔、この地に幾千年も経った大杉があった。この精霊が若侍になって、近郷で一番の美女とよばれた「おろす」という娘のところへ、毎晩熱心に通い続けた。おろすは不思議に思ってある晩、侍の袴の裾に小針に糸をつけてその後を辿って行ったところ、この大杉の枝に小針が止まっていたのであった。この話を聞いて村中は大騒ぎとなり化け杉を切り倒そうとしたが、伐った木端が翌朝になると全部元のように木についてしまうという不思議な霊杉であった。この杉と中の悪かった「よもぎ」の霊の知らせで木端を火で焼いてしまえばよいと教えられついに倒すことが出来たのであった。
 ここから、地名にかかわる伝説が続く。
 「福島城外曲輪密語橋の由来」では、この木のすさまじい再生能力に、木の精のようなものを感じることが表現されるのは「王老杉伝説」とのかかわりであることはすぐに分かる。
 要は、この木は本来切ったりしてはいけない御神木だろうということだ。
 それを切っちゃったということだが、注目は伝説では、これが村人の願い出で伐木してやったとある。つまり、話者は蒲生公の家臣木村氏に近い立場で情報を流しているということだ。この情報操作は何を意味するのかな。
by shingen1948 | 2016-01-09 09:07 | Comments(0)