信夫の里の狐達⑩~「川寒稲荷」②
2015年 05月 19日
いい訳をすれば、この建物を南側から眺めてはいたのだが、この集会所は北向きで後ろ姿になっていて、普通の民家だと思ってしまったのだ。
そして、この玄関前を通る道筋を、正面の民家への私道だと勝手に思い込んでいたのだ。私道へは入り込んではいけないという思いがあって、たどりつけなかったということのようだ。
なかなかみつけられなかったのだが、そのお陰で仔細な風景を意識する事ができたという側面もある。
例えばこの風景だ。
他所者が実際にここを歩くのには躊躇するところがあるが、昔の道筋の名残だと思われる道筋をあちこちで見つけることができた。原風景に近いと思われる風景とこれらの道筋が結びついて、そこにこの辺りの松川の河岸段丘形状の風景のイメージに重ねて、「ガサブどおりに近いごんぼうぎつねのほら穴」が想像できたような気になって楽しんでいたというところがある。
もう一つは、この辺りの松川の河岸段丘形状の風景とみて歩きまわると、川の北側のこの辺りで高まり舌状に迫ってくる地形である事が意識され、古い道筋がこの辺りで松川を越えることに納得できている事かな。