再び仙台散歩35~榴岡公園の地形とかかわって
2015年 05月 01日
その視点でみれば、榴岡公園の丘は、活断層の長町-利府線と大年寺山断層に挟まれた隆起部分ということのようだ。
「隆起の大地に桜の名所/長町―利府線断層帯/みやぎ地形紀行(14)【河北新報(夕刊2015/2/23)】」では、「地殻変動で地盤が東向きに押されてできたのが大年寺山断層、西向きに押されてできたのが長町-利府線で、両断層に挟まれた真ん中の大地が台形状に盛り上がった」ものと解説される。その図もお借りする。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201502/20150223_15052.html
詳しく解説される「地震調査研究推進本部」ページの「長町-利府線断層帯」の項を確認すると、大年寺山断層については、この長町-利府線の北西側に形成されている顕著な膨らみ列の背後にあらわれた規模の小ささな変異との見方のようだ。
次のように解説されている。
http://www.jishin.go.jp/main/yosokuchizu/katsudanso/f020_nagamachi.htm
長町-利府線の南部と並走する大年寺山断層、鹿落坂断層は、ともに南東側を相対的に隆起させている。大年寺山断層については、断層露頭(宮城県,2000)で、また、反射法弾性波探査(宮城県,1996a)によっても東傾斜の断層面を有することが明らかとなっていることから、これらは南東傾斜の逆断層と考えられる。いずれも短く、かつ、比較的変位量が小さいこと、長町-利府線の北西側に形成されている顕著な膨らみ列の背後に位置することから、これらは本断層帯の逆断層運動に伴って副次的に生じた断層群と考えられる。
なお、本断層帯では横ずれ変位を示す現象は見いだされていない。
今回の散歩で、自分が最初に榴岡公園の高低差を感じたのは南側だ。
こちらは、広瀬川の浸食作用による河岸段丘の上町段丘と中町段丘の間の段丘崖の地形ということだ。