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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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阿保原地蔵尊 ⑥

阿保原地蔵尊 ⑥_a0087378_753378.jpg 線刻の阿保原地蔵尊とは違って大きな鋳造の阿保原地蔵尊をみるのは、長楽寺だ。案内柱には、「半底勺阿保原地蔵尊」とあり、「全国六地蔵尊之一」とある。
 ならば、その6地蔵尊は何所かと気になるところだが、そこにはふれていない。このお地蔵様は、左手に子供を抱いていらっしゃるようだ。

 北沢又の阿保原地蔵尊を先に整理したのだが、実際にはこの長楽寺の阿保原地蔵尊をお見かけしたのが先だ。お姿は違うのだが、同じ阿保原地蔵尊を北沢又でお見かけしたことで興味を持ったという事だ。

 こちらの造立経緯については資料があるようだ。
 大正12年に、大野重蔵(東北帝国大学薬学士)氏によって「阿保原地蔵」6体が鋳造されたようだ。それを、福井(永平寺)・鶴見(総持寺)・福島(長楽寺)・白石(天桂院)・仙台(松音寺)・満州(羅南市)にそれぞれ送られとのことだ。
 したがって、全国の六地蔵尊というのは、この六ヶ所だろうということだ。満州(羅南市)を含むということに時代を感じる。
 このうちの鶴見と白石の地蔵尊は、戦時の徴用となってしまったという。したがって、国内で現存するのは、福井(永平寺)、福島(長楽寺)、仙台(松音寺)のみという。
 ならば、現時点では「全国三地蔵尊之一」ということかな。

 なお、この地蔵様の絵葉書は、「長楽寺  阿保原半底杓子育地蔵尊」となっている。語順は別にして、「子育て」地蔵さまであること。子供を左手で抱くお姿に似合っているお名前ということで、2014/9/27付加する。
by shingen1948 | 2014-09-24 07:06 | ◎ 信仰と文化 | Comments(0)