のりしろ散歩~奥羽本線(山形線)③
2014年 07月 14日
このトンネル入口だが、下り線を走る列車から撮っているので、上り線のトンネルということになり、ならば3代目の線である。
漠然と「庭坂事件」の以下の解説がいう「馬洞門トンネル」とかかわるのかなと思っていた。
「青森発上野行402列車が、馬洞門トンネルを出て間もなく、機関車と郵便車が脱線、10メートル下の土堤下へ転落し岩石に激突、連結されていた荷物車と客車1台も脱線した。」
しかし、「庭坂事件」は2代線であり、これは入り口としては現在の下り線につながっているはずなので思い違いということになる。
これって庭坂散歩としては重要な事。
今まで上り線が旧線の歴史を背負っている原形に近いと思い込んでいたのだが、違うな。確認はしていないが、複線化は旧線の山側にもう一本の線が加えられたという歴史なのではないかなと思えてきたところだ。
奥羽本線を確認していくと、山形県側の思いと福島県側の思いに温度差のようなものを感じる。
平成20年度 近代化産業遺産認定遺産リスト(都道府県別)【経済産業省】の「近代化産業遺産群続33認定遺産リスト」の山形県の鉄道遺産に、「奥羽本線板谷峠のスイッチバック」として、「大沢駅・峠駅・板谷駅スイッチバック遺構」が登録されている。
ここに、その延長の福島県側の赤岩駅スイッチバック遺構と庭坂駅は載っていない。
しかし、山形県の情報を確認すると、この登録は「山岳・海峡を克服し全国鉄道網形成に貢献したトンネル建設等の歩みを物語る近代化産業遺産群」として平成21年(2009年2月6日に認定されたことがかかわるように想像される。
ここには、山形県の旧米沢機関区転車台・機関車庫や関根駅危険品庫や鉄道林と共に、福島県側の赤谷駅スイッチバック施設と庭坂駅危険品庫も含まれた認定になっているらしい。
この事についての福島県側での情報を見ない。
山形県側の板谷駅までは中心的だが、そこから福島県側の赤谷駅ー庭坂駅ー笹木野駅ー福島駅ありたが、「のりしろ」にあたる部分かな。