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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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のりしろ散歩~野寺情報を求めて上野寺を散策する

 釈迦堂から二枚橋方面に向かう途中、市道大笹生―鳥川線と交差する附近に、福島市指定天然記念物上野寺(荒古屋)の「大ハリギリ」がある。高さ29m樹齢300年の大木だ。直接的に野寺情報収集とはかかわらないが、立ち寄る。
a0087378_4473682.jpg 今回のルートで横切る「市道大笹生―鳥川線」は、4年間ほど通勤に使っていた道筋で、この「大ハリギリ」のある風景は、馴染みの風景だ。ちょっと変わったのは、市道側沿いの空間がレンタル農園になっていたこと。それに伴って、どこか開放的な雰囲気に変化している。
 この「大ハリギリ」は馴染みの風景なのでどこかで取り上げたはずと思ったが、まだのようだった。

 案内板で説明される解説は、以下の通り。
 福島市指定 天然記念物
上野寺の大ハリギリ
 ハリギリは、北海道から沖縄まで日本全土に分布し、肥沃な適潤地を好む大型の落葉性の高木であります。美しい葉並びと材のきれいなことで知られた和名の「ハリギリ」は枝に針があり桐に似た葉をつけるのに由来したものであります。別名センノキの語源については定説がありません。
 本樹は、周囲が竹林に包まれているために土地は常に適潤で外部から被害を受ける事もなかったので、極めて順調に成長を続け福島は勿論、全国的にも珍しい巨樹になったものと思われます。
 太さは、根回り6.55m、目通り4.25mあり、第一枝下が5mで、枝は東西へ11.35~12.50mあります。 樹高は29m、樹齢は300年と推定され樹容整正、また青年期の趣があり、学術研究の資料および福島市の自然を記念するにふさわしいものとして、天然記念物に指定しました。
 長い間生長してきたこのハリギリを、つぎのことを守りながらいたわってください。
              記
 一、 枝を折ったり幹を傷つけたりしないこと
 二、 生育をさまたげるような変更をしないこと
  昭和45年10月3日
  福島市教育委員会
 見慣れた風景ではあるのだが、この解説の「美しい葉並びと材のきれいなことで知られた」とあることは、実はよく分かっていなかった。
 「美しい葉並び」とのことだが、枝が高い位置ということもあってまともに見たことがなかった。辞書的には、花は同じウコギ科を代表する「ヤツデ」に似ているとのことで、葉は通常5~7裂が特色とのことだ。また、枝が古くなるとトゲは脱落するが、新しい枝では、10mm近いとげがあるとのこと。
 「アメセルのブログ(福島の自然・花・実・鳥・風景・文化財)」というページで、「上野寺の大ハリギリに果実が稔る」と題して、この上野寺のハリギリの果実が紹介されているのをみつけた。
 http://amecell-garden.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-94bf.html
 「材のきれいなこと」については、林産試験場のページの「道産木材データベース」で、その特色と用材のかかわりについて以下のように説明されていた。
 木肌の白さ,木目の美しさ,材面の光沢などからツキ板(内装用合板)、羽目板(無垢材)として特に好まれる。その他にも建築用材,家具材,器具材,装飾用材,彫刻用材など用途は広い。(中略)
 資源が豊富であったため,かつて下駄材として多用されたほか,良質な大径材は特に高級材料として建築用材,銘板,太鼓の胴などに用いられた。小樽市祝津の「鰊漁場建築(にしん御殿)」の大梁にはハリギリが使用されている。アイヌは丸木船(チプ)の材料として用いた。
a0087378_4541446.jpg 新芽は食用となるとか薬用植物としての用途も見る。同じウコギ科のタラノキ(タランボ)と比べてアクが強く食味は劣るとも。
 会津では、昔、娘が生まれると桐の木を植えるという風習があったが、それと同じようにその材を求めた名残なのか、稚樹を目的としたものが、幼齢期を過ぎて「大ハリギリ」になったものなのかは分からない。

 見慣れた風景とは別の見え方を楽しむため、大林寺を目ざすのには遠回りになるが、この「大ハリギリ」の北側の道筋を進む。
by shingen1948 | 2014-05-06 04:57 | ◎ 地域散策と心の故郷 | Comments(0)