地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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大河ドラマ視聴「八重の桜」~第46話「駆(か)け落ち」

 弟45話「不義の噂」第46話「駆(か)け落ち」の話は、徳富健次郎(蘆花)の自伝小説『黒い眼と茶色の目』に記される話がベースのようだ。
 久栄さんは明治26年(1893)結婚することなく23歳で病没している。この小説が書かれたのは、久栄さんが亡くなって29年目の大正10年(1920)の時点。
 この小説自体は、簡単に岩波文庫(1943)版と新橋堂(1914)版の作品が近代デジタルライブラリーの検索で読めるのだが、読んでみたいという興味はない。
 私小説としての内容として、過去の恋愛の感情を断ち切る思いだとしながら、その思いが成就しなかったのは、周りの人々の制止によるものとするふがいなさ。しかも、それでも断ち切れないにもかかわらず、久栄さんの魅力への言及は無く、蘆花の一方的な追憶に終始するあたりかな。
 この作品の制作経緯も常人には理解不能な世界。
 「蘆花の作品【晃文社(斎藤弔花 著1943)】」によれば、その作品の清書を自分の妻にさせるらしいのだ。確かに、その小説の「まえがき」をみれば、その清書をさせたという妻にささげるという体裁をとっている。
 更に、その小説の8年目には、妻と二人連れ沿ってその久栄さんの墓に詣でて、香を焚き、花を供え、冥福を祈ったのだとか。
 その心は当方としては理解不能の世界だが、「時は熟させます。判ちます。朽つるものを朽ちさせます。唯真実のみ、愛のみ、要するに生命のみが生くるのです。私は「黒い眼と茶色の眼」を書いた事を悔ひません。その中に一道の生命が黒潮の如く流れて居るのですから」なのだそうだ。

 蘆花(健次郎)が久栄の幻をすっかり消滅させた頃の徳冨健次郎宛ての「新島襄の手紙」があるらしい。
 そこでは、いったん破談と決めたのであれば、それ以上ぐじぐじと過去に囚われないで前進することを強く奨める内容なのだとか。

 弟45話「不義の噂」の時栄とのかかわる部分は、数ページなので部分読みする。
 「(五)山下家」の項に、山本覚馬氏は、山下勝馬さんとして、時栄さんは、時代さんとして登場する。その概要は、以下のような事。
 明治18年(1885)妻の山本時栄の体調が悪いため、山本覚馬は医師ジョン・カッティング・ベリーに往診を頼む。その診察を終えた医師ジョン・カッティング・ベリーは、帰りがけに玄関の上がりかまちから、奥に向かって「おめでとう。もう5ヶ月です」と告げる。
 しかし、奥でこれを聞いた山本覚馬が「身に覚えが無い」と言い出したため、妻・山本時栄の不倫が発覚し、山本一族の間で騒ぎになる。
 聞きただしたところ、どうも相手は山本家が将来養子にと思い会津から呼び寄せ同志社へ入学させ山本家にも出入りしていた青年らしいということに。
 覚馬氏は、いわば不具者の身で負い目があり、クリスチャンとして洗礼も受けていたこともあって、時栄を許すことにする。しかし、八重さんは、「臭い物に蓋をしては行けない。全てを明らかにする」と妥協を許さず、時栄さんを問い詰め、家から追い出す。
 ここの部分読みだけではよく分からないが、この小説では、時栄さんのお相手は、会津出身で同志社英学校に通っていた望月興三朗の弟だとされるということらしい。この方は、山本家が養子に迎えるため、会津から呼び寄せ、同志社英学校で学ばせていた18歳の青年とのこと。
 あくまでも小説の世界だが、事実としては、山本家に起きた一寸むつかしい事のために、山本覚馬氏は明治19年(1886)2月19日に時栄さんと離縁したということ。

 ドラマの概要については、エキサイト「大河ドラマ 八重の桜」のページから、第46話「駆(か)け落ち」の粗筋をお借りする。
 http://tv.excite.co.jp/detail/nhk_taiga52/story_46.html
 「駆(か)け落ち」
 母・時栄(谷村美月)が山本家を出て行って以来ふさぎ込む久栄(門脇麦)。八重(綾瀬はるか)は、母親代わりになって久栄を気遣うが、なかなか心を開いてくれない。そんな中、久栄が唯一人、心を許せたのが徳富猪一郎(中村蒼)の弟・健次郎(太賀)だった。優秀な兄といつも比較され肩身の狭い思いをしている健次郎。二人は悩みを打ち明け合う内に結婚を意識し合うようになる。しかし、その展開に八重が猛然と待ったをかける。

by shingen1948 | 2013-11-23 10:30 | 大河「八重の桜」視聴記録 | Comments(0)