地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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信夫の里の狐達③~御山の御坊狐

 「信夫山散策路」も、日本の民話13(未来社)【福島の民話(片平幸三)】第一集の「しのぶぎつね」も、そして、【県立図書館報「あづま」】の「ふるさと探訪(33)」信夫山散歩(2)にも紹介されるのが、御山の御坊狐がしっぽで魚釣りをする話。
 石が森の鴨左衛門狐は近くの阿武隈川で魚とりがうまかったが、御山の御坊狐は山育ちだから魚とりをした事がなかったという設定で、鴨左衛門に魚取りの妙術を教えてもらった御山の御坊狐が御山の麓の黒沼で試す。
 【県立図書館報「あづま」】の「ふるさと探訪(33)」信夫山散歩(2)からお借りする。  http://www.library.fks.ed.jp/ippan/tosyokanannai/kankobutsu/aduma/aduma25704.htm
 (中略)加茂左衛門は、毎日のように魚とりにでかけました。頭がいいせいか、魚とりはうまいのです。山生まれのごんぼうは、悲しいかな、大すきな魚をとる方法を知らないのです。だから、ときどき福島の町へいって、木の葉で魚を買って来ては、化けの皮をはがされたりして失敗していました。ごんぼうは大へん気がいいので、魚とりのことを加茂左衛門にききました。すると、「それはな、寒い寒い冬の夜に、信夫山の麓にある黒沼にいって、尻尾を入れておくのだよ、そうしてしばらくまっていれば、二百匹ぐらい取れるにちがいない。」
 さっそくごんぼうぎつねは、黒沼にいって氷がガラスのようにはりつめたところで、コツコツと小さい穴を掘りました。そして、しっぽをいれました。夜がふけて寒くなりますと、だんだん穴の水が氷って尻尾が重くなってきました。うまいぐあいに魚がたんとかかったと思って
  千もついたか こんこんこん 
  万もついたか こんこんこん
きつねは、そういって喜んでいました。そのうちに東の空が明るくなってきました。もうこれ位ならよかろうと思って尻尾をひっぱりました。ところが、何としても氷りついた尻尾はぬけるはずがありません。ごんぼうぎつねは俄に顔色を変えて、
  「加茂左衛門にばかされた。」
近くの人たちはこれをみつけて大喜びです。生け捕ろうとしてやってきました。驚いたごんぼうは最後の力をふりしぼって、 
  ぬけば ぬける 
  お山の ごんぼ
 なんとかわいそうに、お山のごんぼうは、魔法の尻尾をなくしてしまいました。この時からごんぼうぎつねはゴンボぎつねになったのです。(片平幸三編『福島の民話』しのぶぎつねより)
 これで、御山の御坊狐は神通力をなくすのだが、日本の民話13(未来社)【福島の民話(片平幸三)】第一集の「しのぶぎつね」では、以下のような結末だとする。
 御坊狐は、加茂左衛門を追い出し、(加茂左衛門狐は)長岡の修行者の祈りで石ガ森の洞穴に閉じ込められた。そして、自らは羽黒山の教えに従って、蚕の守護人として西坂神社にまつられた。
by shingen1948 | 2013-02-01 06:27 | ◎ 地域散策と心の故郷 | Comments(0)