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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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大河ドラマ「平清盛」視聴~ 第37話「殿下乗合事件」

 今話の興味の一つは、第35話「わが都、福原」―第36話「巨人の影」に続く話としては、1170年、清盛は後白河法皇を福原に迎え、宋人と面会させたことだろうか。法皇が京を抜け出して外国人と直接面会するなど前例を重んじる貴族たちにとっては驚がくすることだったということだろうか。
 更には、佐藤氏にかかわる飯坂散歩をしていたこととかかわれば、奥州を治める藤原秀衡を鎮守府将軍という要職につけた見返りに、奥州特産の金を入手することに成功したというのもあったが、「殿下乗合事件」の事件そのものをどう描くのかということにも興味深かいものがあった。

 『平家物語』(巻1)「殿下の乗合」では、報復を命じたのは清盛で、その行為は、従者の髻を切り落とし、さらに基房の牛車にまで弓を突き入れ、簾を落とすなどの狼藉を加えたとし、重盛だけはひとり道理をわきまえた公明正大な姿として描かれている。その発端の要点を「ビギナーズ・クラシックス日本の古典」で確認すると、こんな感じだ。
 翌年(1169年後白河法皇が出家し法王となった年の)10月、重盛の次男資盛とその一行が、鷹狩りの帰り道、摂政殿下藤原基房の行列に出会った。ところが、若気の至りで下馬の礼をとらなかったため、馬から引きずり降ろされた。
 これを聞いて激怒した清盛は、武装した三百余騎に命じて基房一行を待ち伏せして、散々に痛めつける。これに対して、重盛は事件を深く反省して、非礼をつぐなうために、関係した侍たちを罰し、資盛を伊勢に追放下して謹慎させた。宮中では重盛の処置を褒めたたえた。
 ドラマでは、前話までに清盛の器の大きさと重盛のひ弱さを対比して描いてきている。この事件と人物設定をどう融合させて描くのかという興味だ。

 そういう視点でドラマを見ると、結構楽しめた展開だった。
 復讐の意図は清盛とし、報復したい気持ちを察した平時忠が実行するという設定にして、清盛は動かないということにした。そして、「武装した三百余騎に命じて基房一行を待ち伏せして、散々に痛めつける。」という行動自体は同じ展開にして、その意味づけを変えてみせたのだ。
 道理を通した重盛は、清盛との器の違いに打ちひしがれるという意味付けにした。
 これはこれで結構説得力のある話になっていて、納得がいった。ここで、『平家物語』(巻1)「禿童(かぶろ)」に登場する赤い上着を着た恐怖の少年団六波羅の禿童を登場させたのも、ドラマにしっくりとはまっていたように感じた。
 しかし、第37話の視聴率は、10.5%だとか。
 余談として、ドラマで牛車でなく輿にしたのは、予算の関係もあるだろうが、乱闘シーンに耐えられる牛車が引ける牛がいなかったのではないかというのが、家族の間での想像だが、実際は、どうだったのかな。

 「坂の上のサインボード」の「平清盛 第37話『殿下乗合事件』」では、報復を命じたのは重盛自体だという説も紹介されている。その部分をお借りする。
http://signboard.exblog.jp/18924231
 藤原兼実の日記『玉葉』などをはじめとする当時の良質の史料では、ずいぶんと話が違っている。それらによれば、実際に基房への報復を命じたのは、清盛ではなく重盛だったというのだ。資盛一行と基房の行列が鉢合わせになって乱闘に及んだのは事実だが、それが重盛の子であると知って慌てた基房は、事件にかかわった家臣らを解雇した上で、重盛に引き渡して事件をおさめようとした。しかし重盛はそんな生温い謝罪では許さず、謝罪に訪れた従者たちを追い返した。震えあがった基房は、さらに多くの家臣らを検非違使に引き渡して処罰し、事態の収拾をはかった。それでも腹の虫がおさまらない重盛は、あくまで基房本人に報復を加えようとし、7月16日には二条京極に武者を集めて襲撃しようとしたが、企てを察知した基房が外出を取りやめたため、不首尾に終わっている。その後、しばらくは何事もなく過ぎていたが、重盛が報復を断念したわけではなく、事件から3ヶ月経った10月21日に事件は起こった。

 第37話「殿下乗合事件」の要点を「エキサイトドラマ特集『大河ドラマ平清盛』」からお借りする。
 http://tv.excite.co.jp/detail/nhk_taiga51/story_37.html
 「殿下乗合事件」 
 1170年、清盛は後白河法皇を福原に迎え、宋人と面会させる。法皇が京を抜け出して外国人と直接面会するなど異例中の異例のことと、貴族たちは驚がくする。そんな折、摂政・基房(細川茂樹)に重盛の子・資盛が侮辱され、その解決を嫡男の重盛が行うという殿下乗合事件が起こる。冷静沈着な重盛は正しい道筋にしたがって問題の回収をはかるが、一門の怒りはおさまらない。そんな中、時忠(森田剛)は、独自の行動を起こし、重盛をさしおいて基房(細川茂樹)に復讐する。清盛はそれを静観する。

by shingen1948 | 2012-09-28 05:20 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)