地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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季節便り2012年の桜の頃②~こそこそ、しょぼしょぼ咲く 桜

 メディアに登場する住民は表現力豊かで、逞しく生きる方々だ。みんながそんな風に逞しく生活していると思われがちだが、そんな方は多くない。実際の生活者は、こそこそ、しょぼしょぼ暮らす。 洗濯物を外に干すかどうかで悩み、みんなはどんな感覚か探りを入れる。落ち着いて暫くすると、飲料水が気になり出して悩み、これまたみんなはどうかと探りを入れる。こんな風に、こそこそ、しょぼしょぼ暮らす人々が多い。
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 そういう人々も、探り合いの心なしで明るく話題にしたのが、こそこそ、しょぼしょぼ咲く 桜。ちょぼちょぼという言葉も入っていたかもしれない。楽しげだった。
 現場に汚染された土を埋め込む除染は非難されるが、ある程度放射線量が下がったことによって少し心の余裕ができたことの波及効果か。その余裕の心で桜を見れば、自分たちに似ていると感じるのも余裕の心か。
 しょぼしょぼ咲くのは、除染の為に切られた桜だ。延命措置の試みとして切ってみたら成功したという話題を知ってはいるが、大概は「桜切るバカ」ということで、こういう桜の姿をみることはない。
 「今年の」という何時もとの違いを意識すれば、その一つが1年間のブランク後の季節の楽しみであり、もう一つが、この桜の姿だろうか。
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 これは、そろそろ開花日という頃に見ごろになるご近所の桜で、震災前は、これを指標に季節を楽しんでいた。これが、開花日の前日の様子。
 本当はしだれ桜なのだが、こちらも少しでも放射線量を下げようと枝が落とされて、しょぼしょぼ咲いた。
 写真を見ると、しょぼしょぼの様子を捉えようとしていない。しょぼしょぼ咲く花の中から、震災前の指標としての様子を探している感覚に気づく。


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 放射能つながりで、信夫山近くの4月の毎日放射線量が報道されるその測定所に戻れば、設備の充実が図られていた。
 こんなふうに、心のどこかで放射線量は意識しているのも、「今年の」という時期を限定した感覚だが、日常の意識としては裏側に回りつつあるのかなとも思う。



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 これが、その測定所の2月の様子だ。
 充実したと喜ぶべきことなのかどうかは分からない。
 ただ、風景も季節も、意識の持ち方によって見え方が違うというのは、今回の震災で実感をもって感じられるようになったことの事の一つではある。

 去年は、津波とのかかわりで報道が控えられたスーパームーンの話題が、今年は、堂々と報じられた。5月の満月は6日頃だが、今年の他の満月より14%大きく、30%明るいとのこと。
by shingen1948 | 2012-05-06 05:31 | ★ 季節便り | Comments(0)