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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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大河ドラマ「平清盛」視聴④~ドラマと時代と地域とを結ぶ「方丈記」

 今回の大震災で、信頼できる情報の捉え方に変化が起きているように思う。
 現代科学の最先端の専門家が描くシュミレーションよりも、地元の古文書記録の方が信じるに足るものであることや、防災という観点からは、こちらの方が役に立つ情報である場合があるということが明らかになったと思っている。

 それは、古典とされるものの読みにも影響を与えているようだ。
 学生時代、鴨長明の「方丈記」に触れてはいるが、学ばされたのは、文法だとか文章のリズムだとかといった技法が中心だった。その内容も実感を伴わない暗記で把握していたように思う。
 古典は暗記するものと言われて、確かに今でも出だしの文章がすらすらと出てくるが、古典文学に親しんだということにはならなかった。

 その鴨長明の「方丈記」に当時の大震災を克明に描写しているということが話題になっているようなので、確かめてみた。
 手にしたのは、日本古典文学大系「方丈記 徒然草(西尾實校注)」【岩波書店】という堅い書物。
 その中から、「方丈記」の大地震にかかわる描写を探して読んでみた。

 あれっと思ったのは、ちゃんとイメージが伴って読めた事だ。
 字ずらから想像できるイメージと今回の震災の経験とを比べて、漠然とこんなことだろうかという解釈ができている。更に、そのことを注釈で確かめると、これがビンゴなのだ。
 古典は難解なはずなのに、テキストの大地震の場面が、克明な描写として読めている自分が驚きだった。

 この方丈記には、天災や世の乱れについても描写されているのだが、これが大河ドラマ「平清盛」の現在進行中の時代のそれなのだ。ドラマで、セリフと映像で表現されていることが、その時代に生きた長明が、克明に文学的に描写している。それを自分にも読み取れているということだ。
 結果としてだが、鴨長明の「方丈記」を読んだ事が、ドラマのイメージを深めてくれていると思っている。

 なお、この大地震が起きたのが、元歴2年(1185)7月9日で、長明が33歳の時とのことだ。ドラマとのかかわりでは、壇ノ浦の戦いで平家滅亡の年ということだ。その4年後の1189年には、信夫の里もかかわる奥州合戦により奥州藤原氏滅亡する。
 鴨長明の「方丈記」が、地元の散歩と大河ドラマと今回の震災の経験を結び付けてくれている。
by shingen1948 | 2012-04-13 05:38 | ☆ 映画話題と視聴記録 | Comments(0)