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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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湧水の里の風景⑧~大笹生トンネル

 大笹生トンネルは、東北中央自動車道の福島市と米沢市間の福島側最初のトンネルという。その東北中央自動車道は、福島県相馬市を起点として、福島市、米沢市等を経由して、 秋田県横手市に至る幹線道路とのことだ。
 この道路は、福島県、山形県、秋田県の主要都市を結ぶとともに、 常磐自動車道、東北縦貫自動車道、山形自動車道、秋田自動車道と接続することから、山形県内陸部と北東北や南東北地域を結び、緊急時の代替・迂回等の機能の強化をも担う路線という。
 そういう視点でみれば、期待される道路の福島市側最初のトンネルと見える。
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 しかし、湧水の里の風景という視点で見れば、別の見え方になる。
 このトンネルは、おだやかな傾斜を持つ台地形状の通称台山(最高高さ462m)を貫く延長2090mトンネルだが、この台山こそ、十六沼脇の山神がその対象とする山である。
 台山は、山の幸を与えてくれる山神の籠る聖地であるということである。その山神が籠る聖地の山に横穴を空け、事実として認めてはいないが、瀧清水の水脈をぶった切って、枯渇させてしまった可能性があるということだ。
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 これは、2009年7月に、国道13号線側から見た大笹生トンネル側を見たてところで、小川橋が沖根山トンネルへ延びてきている様子だ。
 この大笹生トンネル工事の経緯を確かめると、2007年からnatom工法で福島側から掘削が始まったのだが、約600m付近でトラブルが発生しているようだ。
 掘削に伴う地山の変形が計画値を超え、吹きつけたコンクリートにひびが入り、地山を補強するロックボルトが切断する事態に遭遇したとある。
 工事関係資料では、その難局を乗り切った自慢の対応として語られる。
 この原因は、予想を越える湧水で地山の粘性土が膨らんで、トンネルにかかる土圧が増したためで、トンネル断面の変形は20㎝以上だったとのことだ。責任のない素人の散歩人の立場では、これが、瀧清水の水脈とみる。山神の抵抗とも見える。
 工事関係者は、直ちに吹きつけコンクリート厚を増すなどの再施行施してこの難局が乗り切れたという視点だ。
 事前の計画とともに経験とノウハウを生かしての対応が自慢される。
 一見すると、山神を人間の技術が征服したというふうにもみえるが、……。

 今回はその逆の視点で、湧水の里の風景を一変させたトンネルとして眺めている。
 「瀧清水」の水量が激減し、東北中央道の大笹生トンネル工事との因果関係が指摘されているということで、山神を無視した開発という視点での眺めだ。
by shingen1948 | 2012-03-31 17:14 | ◎ 地域散策と心の故郷 | Comments(0)