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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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福島県が廃炉への考え方を示した⑦

 「わたしたちの郷土「福島県」」で、直接的に原発とかかわるのは、「電力をおこす」の「福島県の電力」のだが、意外なところでも原発とかかわる。
 それは、「海べのくらし」の「育てる漁業」に掲げられる「放流するヒラメを育てる施設」の写真だ。これは、水産種苗研究所ではないかと想像する。正式名称は、福島県水産種苗研究所ヒラメ種苗生産施設で、県がヒラメ栽培漁業を積極的に推進するため、大熊町に建設したものだ。

 副読本では、どこにも原発とのかかわりは解説されないが、これは福島第一原子力発電所の 温排水を産卵及び成長の早期化を図るのに有効に利用し、全長10cmサイズのヒラメ稚魚を年間100万尾以上生産するという施設のようだ。

 原発は、地球温暖化防止の切り札とのことだが、実際には、日本の原子力発電の復水器の冷却は海水に頼っていて、その温排水は、海水より7℃温度が上昇しているという。しかも、周辺の海水よりわずか7℃高いだけだが、その特徴は放水量が大量であることとのことだ。
 この海に放出される前の温排水を利用した養殖池で産卵及び成長の早期化につなげて、ヒラメを生産する。
 2004年段階で、3つの施設が稼働していたようだ。
 本年度は、今回の震災で、6~8月に予定していた県特産のヒラメの稚魚の放流は断念されたらしい。 これは、報道によると、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響とのことだが、県水産課長さんがおっしやるように、元々は、「原発と共存共栄の関係だった」ものだ。
 特産・ヒラメ稚魚放流を断念…原発温排水で飼育【 読売新聞(2011/5/3)】

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県内の漁業関係者が、6~8月に予定していた県特産のヒラメの稚魚の放流を断念した。
 大熊町にある飼育施設が津波で壊滅的な被害を受けたためだ。同原発から半径2キロ以内にある施設は放射線量が高すぎて近づけず、関係者は「事故が収束しない限り、今後の方向性は全く見通せない」と嘆いている。
 被害を受けたのは、県が整備したヒラメ栽培漁業振興施設。漁業者らが出資する財団法人「福島県栽培漁業協会」が施設を借り受け、1996年から毎年約100万匹の稚魚を放流し、県内漁業の主力であるヒラメ漁に貢献してきた。県によると、2010年のヒラメの漁獲量は771トン、漁獲高は7億5400万円に上る。ヒラメは08年に都道府県別漁獲量で3位となり、全国シェアで8・4%を占めた。
 同施設は原発から出る温排水を利用し、自然の海水より約7度高い水温で養殖するため、天然のヒラメより3~4か月早く成長させられる利点があった。県水産課の八多宣幸課長は「事故前までは原発と共存共栄の関係だった」と話す。施設復旧と放流再開の見通しについては、「津波に加えて風評被害もあり、県の漁業そのものがどうなるかを見据えて考えないといけない」と述べ、白紙の状態と説明する。
 津波により、高さ約10メートルのドーム型の施設は骨組みと屋根の一部だけが残り、中にあった飼育用の水槽24個は全て流された。津波が引いた直後に施設を確認した同協会主任の武内宗典さん(37)は「津波の高さは十数メートルに達したのではないか」と話す。生産部総括の丸添隆義さん(54)は「雌が卵を産み始めた頃で、これからいよいよ放流というときだったのに」と肩を落とす。2人は津波が来たとき、町内の自宅にいた家族の無事を確認するため施設を離れていて、難を逃れた。
 震災当時、施設にいた職員8人のうち4人が行方不明となっている。隣接する県水産種苗研究所の職員2人も行方不明のままだ。

 この情報で思うのは、一つは、安全神話の上に成り立つ利用だったのではないかということだ。
 そして、もう一つが、素人の感覚でしかないが、原発は確かに二酸化炭素は排出しないが、地球温暖化防止の切り札とはなりえないことを意識させられるものだ。
 更に憶測ということまで勘ぐれば、今回の事故で、汚水が海に流出した騒ぎの中で、素人には理解できない溝がいくつかあったが、あの中のいくつかの溝は、これと関係があるものやらないものやら……。
by shingen1948 | 2011-12-10 05:12 | ☆ 地域・自治話題 | Comments(0)