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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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福島県が廃炉への考え方を示した③

 日本商工会議所の会頭が、福島に来てわざわざ「脱原発による産業への影響に懸念を示した」のが、10月末だ。連合の本部ではこれまでの原発の新・増設推進の方針を転換し、脱原発を掲げながら、その下部組織である連合福島は「脱原発」方針に盛り込めなかったのも、10月末だ。

 そんな中で、とりあえず福島県が、福島県民の思いに近い廃炉への考え方を示せたということの意義は、大きいように思う。
 それは、NHKがいうような「原発立地県の知事が廃炉を求める考えを明言するのは初めてです。」といった軽さではない。いろいろな思惑の中であり、今後の抵抗の予感をも感じさせる中での決断の連続性の中で、なんとかたどり着いたという重さの意味でだ。

 後押ししたのは、10月の県議会の廃炉請願採択だろうか。
 報道された事を追うと、これだって危ういものだったようだ。素人目には、脱原発の方針と廃炉を求めるという事は、同様な考えなのだと思うが、そこには使い分けがあるらしいことが分かってくる。今後原発の新しい増設を推進しないということと、今ある原発を廃炉にするというふうに踏み込むかという微妙な違いだ。自らの生き残りをかけて、微妙な表現の使い回しをしているようにも見えた。

 その生き残りの嗅ぎ分けでは、県議会が脱原発の方針を掲げるのが6月だ。ここから、廃炉請願採択に踏み込むのに10月までかかっている。
 しかも、これもすんなりと採択されたわけではなさそうだ。委員会では不採決となり、本会議で、5議員が退場するという状況設定の中で、採択されたということのようだ。
 こういった複雑な状況の中で採択されたのは、11月の県議選のからみだったようだ。
 原発立地の浜通りの議員の方は、どちらが当選しやすいかという思惑の中、全県的には、原発被害を受ける被害者的な感覚を感じる中で、5議員を除く全議員一致で廃炉請願採択をしたという事だと思った。
 実際の退席者は、w氏(自民・西白河)・w2氏(県民連合・会津)・S氏(県民連合・双葉)O氏(改新の会・河沼)m氏(無所属・福島)【福島民報】とのことだった。この中の当選者は、自民・西白河・県民連合・会津・県民連合・双葉ということで、3/5名だったようだ。

 素人が報道を見ている範囲では、選挙後の県議会議員の構成は、この5名の退席意思表示者のうち3名は県議会に戻り、2名が戻らなかったようだ。このことも、福島県が廃炉への考え方を示すことにつながったように思う。
 廃炉請願採択 福島県議選控え世論意識 全会一致異例の展開【河北新報(2011/10/21)】

 福島県議会が20日、県内の原発10基全ての廃炉を求める請願を採択した。共産党県議が単独で紹介議員となった請願は、委員会審査では不採択。この日の本会議では5議員退席の上、全会一致で採択される異例の展開となった。各党を廃炉へと突き動かしたのは、1カ月後に迫る県議選への思惑だった。

 最大会派の自民党は19日の企画環境委員会で4議員全てが請願採択に反対したが、この日は会派拘束もかけて賛成に回った。県連幹事長の斎藤健治議員は「委員会では審査継続の立場だったが脱原発を県連で決定しており、本会議で賛成するのは問題ない。選挙まで1カ月。有権者に対する正直な意思表明だ」と言う。
 「『原発はもういい』というのが県民の率直な気持ち。ごく当たり前の決定だ」と語るのは、第2会派の県民連合を社民党などと構成する民主党県連の総務会長の宗方保議員。別の議員は「わざわざ廃炉を明言する必要はないが、選挙を控えてあえて反対はできない」と明かす。
 これまで県議会が原発に関する姿勢を決める際には、特別委員会を設置するのが一般的だった。公明党県本部代表の甚野源次郎議員は「もっと慎重に議論を重ねる必要があったとは思う。廃炉に向けて県議会がどう責任を果たすか、選挙後に課題が残った」と話す。
 「世論が後押ししてくれた」と採択を喜ぶのは共産党の神山悦子議員。「選挙向けのパフォーマンスなのかどうか、県民は各党の今後の対応を注目している」と指摘する。社民党県連代表の古川正浩議員は「脱原発をさらに推し進める歴史的な一歩だ」と評価する。
 一方で、原発が立地する双葉郡選出の議員は複雑な表情。本会議を退席した民主党の坂本栄司議員は「地元の雇用や、事故収束に向けて頑張っている作業員の士気低下が心配だ」と語る。自民党の吉田栄光議員は賛成したが「まだ復興・復旧の方策が出ていない状況。判断が早かったという気持ちはある」と話した。

by shingen1948 | 2011-12-06 05:11 | ☆ 地域・自治話題 | Comments(0)