地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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食べることができるイチゴが自分の庭にある風景をめざす

 猫の額のような狭い庭ではあるが、震災前は家庭菜園を楽しんでいた。狭ければ上に延ばして種類や収量を増やすとか、有機農法にこだわるとか……。それが、ようやく毎日の朝食に間にあう程度の夏野菜が収穫できるようになったところだった。
 これが、東電による放射性物質のばら撒きによって奪われた。

 楽しみは再開したいが、食えない野菜を栽培してみても空しい。それで、放置したままだった。これが、結果的には再開の可能性を探れる保全状態になったということに思えてきている。
 情報から考えると、耕さなかったことで、ばら撒かれた汚物は地表近くに留まるのではないかと思われるからだ。
 家庭菜園の再開には、この地表の土を剥げばいいということになる。

 ところが、お上の方針は剥いだ土は自宅で管理しろということのようだ。住宅地で、広い庭でもないので、剥いだ土の管理は難しい。
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 それで、もっとみみっちい範囲の、もっとみみっちい程度の再開を考えた。
 それは、プランター内にハーブ系の丈夫な苗などを植えてみるということだ。
 プランター内というのは、最少の面積の土剥ぎという意図だ。ここに、次年度までに、口にできそうなものを実らしてみるということは可能性があるかもしれないと思った。

 それでも、汚れた土も残る。これを最少量にしたい。
 それで、最少の土剥ぎということにかかわる情報を集める。放射性の物質は地表付近に留まっているらしいことは目にするが、その深さに関わる情報の精査だ。
 この深さに関わる情報の多くは、大胆に土をえぐりとって、その土の量と汚物量の割合を計測したものだ。そうではなく、深さと汚物の分布相関のような情報だ。

 見つけた情報の一つは、梅雨前に福島市のアドバイザーの方の講演の中に登場した地表5mm付近という情報だった。なお、この時点で、福島市の学校の校庭表土剥ぎとり方針が5㎝だった。
 最近見た情報は、9月23日現在の山木屋のデータをもとにした新聞報道だ。こちらは、現在でもセシウムの94~99%が地表1㎝に留まるっているらしいということだった。

 これらの情報を目安に剥ぎとりを考えれば、多少余裕をみても最少の安全値をせいぜい地表2㎝位とみたが、どうだろうか。

 これを目安に、二つのプランターの土を剥ぎとり、イチゴの苗を移植してみた。
 プランターも布で拭き取り、苗も用心のため水洗いし、葉も出来るだけ摘み取った。こうして、しばらく様子を見ていたのだが、これが生きついたようだ。今も時々葉を摘み取っている。

 この実を来年摘まんで食べるかどうかは分からない。しかし、少なくとも食べることができるイチゴが、自分の庭にあるというごくありふれた今までの日常の風景が、次年度の春には回復することになるのではないかと思っている。
by shingen1948 | 2011-10-22 06:05 | ★ 季節便り | Comments(0)