観光客が減ったこと~ようやく会津へ④
2011年 08月 16日
ただ、見方を変えて客の立場になれば、この状況はゆっくりと観て歩くのには都合のいい状況ということでもある。
鶴ケ城も、確かに例年に比べ極端に観光客の数は少ないようだ。それでも、全く客がいないという状況ではない。地域の「よさ」を味わうのには丁度良い人混みともいえる。
何かイベントでもあるのか、他所の県の地方放送局の中継車も出ていた。地域の本当のよさをアピールするチャンスではあるように思う。
客の少なさにショックを受けたのは、何時も立ち寄る強清水だ。
ここで、天ぷら蕎麦を食べて会津に入るのが常だが、昼食時にもかかわらず、ほとんど車がないのだ。今日は休みなのだろうかと思ったほどだ。
自分が思っていた客が少ないという状況を遥かに通り越していた。
そのこととともに気になるのが、ここに立ち寄る客層だ。
非日常を求める観光客よりは、地元の日常の中でちょっとリフレッシュしたいという意識の客層だと思っている。
ということは、県内の日常にはまだその精神的なゆとりがないことを、象徴的に反映した状況なのではないかと思えたのだ。
この状況は、風評被害の結果として生まれたものではなく、実害を受けた県民が精神的なゆとりを失った結果として生まれた状況なのだと勝手に思ったのだ。そのことにショックを受けている。
その県民の一人に自分も含まれる。
何時もと同じように湧水を汲み、何時ものようにそれでコーヒーを飲んでいるが、至福の時を感じられないでいる。