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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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増田村の条理遺構②~再び上岡遺跡⑳

 ※ 今年は、家庭菜園を断念した。
 8/1朝日歌壇に自分の心境だ思ってしまう句が。自分は家庭菜園程度だが、もっと深刻なのかもしれないとは思うが……。
「『うつくしま』福島の里はいつ還る 育てし野菜捨てつつ思う」(福島県・斎藤栄子氏)
 ゴーヤなどは食べるだけでなく、涼を求めるところがあった。なれば捨てづらくなるので、ヘチマなどに変えた。それで、今は夏野菜は植えていないので、捨てるのは自然に成長するものだけだ。今はミョウガとニラをつんでゴミに出す。
 例年なら穿ってしまうカボチャまで多くの実をつけて、ゴミに出すのに苦労したというハプニングもあった。

 さて、「増田条理制遺構」付近は、風景としては単なる田園風景でしかない。
 感覚的にここを嗅ぎわけたのではなく、資料に基づいて探している。
増田村の条理遺構②~再び上岡遺跡⑳_a0087378_523124.jpg
 見当をつける頼りは、道筋だ。まずは、資料と照らし合わせて、橙線で囲ったあたりと見当をつけた。そこに、小字名を入れてみた。
 これを、調査報告書の地籍図の地割に見える「姥石」「金ノ町」「嶺越」「落合」「小深」の地名と照らし合わせると、遺構は地図の「小深田」あたりまでのようだ。


 気になる地名もあるが、周りの風景とのかかわりでは「姥石」だろうか。
増田村の条理遺構②~再び上岡遺跡⑳_a0087378_5285332.jpg
 ここにたどり着いた時に気になったのは、この風景だ。位置的には、地図の橙〇地点だ。
 ここに祀られるこの石と「姥石」という地名が結びつくものなのか、また、そこに伝説のようなものがあるのかどうかも分からない。

 一般的には、この「姥石」というのは、女性に関する伝説をもつ石の総称のようだが、その内容は様々なようだ。石に霊魂のやどる思想と女性が神の祭祀にあずかる民俗が習合して石を姥とし、あるいは姥石と称するようになるという。

 ここからは勝手な想像だが、先に整理した「にいだっぱら」の「一つ石」のように、条理制の水田の礎石のような役割というのが、その一つの想像だろうか。

 村落とのかかわりで、塞の神の役割という想像もありそうだ。村落の境に神を祀るというのは、道筋を意識しての想像だ。
 いっそ、道祖神と想像してしまうのは、どうだろう。
 道祖神は日本古来の神で、旅人を守護する道の神である。勝手な想像のついでに、ここを増田村と一体的に捉えてみる。
 ここは集落の南の低地にある耕地だ。この道筋は、その集落から伊達の志和田に抜ける村境。村落の南境に神を祀る石という捉え方になる。
 ここから北に進むと、集落に入って桑折に抜ける。
by shingen1948 | 2011-08-09 05:31 | ◎ 埋蔵文化(古墳・それ以前) | Comments(0)