今からおもえば⑳数値は躍っても⑧
2011年 04月 19日
「日本の避難の基準は、大気や空中の浮遊物、飲食物の放射線量など、人体への直接的な影響を判断できる数値で決めている。IAEAは、草の表面のちりの放射能を測定しており、日本の基準の方がより正確な評価ができると考えている」
情報をたどると、経済産業省原子力安全・保安院が否定したというIAEAの発表というのが、福島第一原子力発電所から北西におよそ40キロ離れた福島県飯舘村で、土壌から、IAEAの避難基準の2倍にあたる放射性物質が検出され、日本政府に対し、状況を注視するよう求めたことを明らかにしたというものらしい。
これは、原子力安全委が批判する調査方法で、今月18日から26日の9日間にわたって、セシウム137とヨウ素131を測定した結果から導き出されたことらしい。北西におよそ40キロ離れた福島県飯舘村で、土壌から、1平方メートルあたり200万ベクレルの放射性物質が検出されたということのようだ。
枝野官房長官が、IAEAの結果について「直ちに健康被害が生じることはないものの、長期間そこに住んでいれば、影響が出るおそれがある」としてモニタリングを強化する考えを示すのも31日の記者会見とのことだ。
その後、背広姿の官房長官が、日常が戻った東京から軽やか「計画的避難区域」の設定を発信する。
その時の基準は、ICRPの勧告を基にするのだが、これが原子力安全委員会の助言を得て定められたと報道される。散歩人には委員会名も複雑でよく分からないのだが、先の報道にかかわったとあった原子力安全委員会と同じ委員会なのだろうとも思う。
この委員会、4月17日に福島県に到着したというニュースの委員会とも重なるのだろうか。経緯を整理していくとよく分からなくなる。
「放射線医学総合研究所」のページを開くと、散歩人でも、今回の国の方針のイメージが分かったような気がする。20ミリシーベルト設定は次のように説明する。
これは、緊急事態期の被ばくとして定められている20~100ミリシーベルトの下限値にあたるもので、福島原発周辺の方々の被ばくが、事故による被ばくの総量が100ミリシーベルトを超えることがないような対応をしつつ、将来的には年間1ミリシーベルト以下まで戻すための防護策を講ずることを意味していると思われます。